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2006/04/30

一箱古本市への道:短くも楽しい一日

 朝10時に集合場所であった往来堂さんに着けば、店横の路地には、すでにダンボール箱を抱えた出品者らしき人が何人か集まっていました。初めて出会う方々ばかりで最初は少し緊張しましたが、たまたま大学の公開講座で一緒になった方が通りかかり、近くの別の大家さんで専従スタッフをしているとの話を聞きすこし落ち着きを取り戻しました。

 スタッフからの説明がすみ、それぞれのお店の準備が整う頃には、早くも箱のなかの本を見るお客様が何人か集まりはじめ、11時に開店となりました。往来堂さんの前に集まった店主さんは、若い女性が多くて、箱も本もキレイ、もちろん店主さんもキレイで、店主も並べた本も少しヤレている「じんだ堂」だけが、ちょっと浮きぎみでした。いまにも降りそうな曇り空でしたが、まずまずの人出で本も売れていきました。

 しかし、2時ごろから降り始めた雨が、徐々に激しくなりました。往来堂前は、大家さんが、雨よけのカーテンなどを出して下さったので、どうにか濡れずに一箱古本市を続けていました。しかし通りを歩く人も少なくなり、他の場所では雨よけが十分できない所もあったようで、結局3時で一箱古本市は全店閉店となりました。

 さて、ここで「市川糂汰堂」の売り上げを報告します。

 持っていった本:42冊
 
 午後3時までに売れた本:18冊
 
 夕方、他の出店者に3冊買って頂いたので、最終的にはちょうど持っていった本の半分である、21冊が売れました。最後の3冊を買って頂いた方、とても感謝です。

 売れた本:

 「私の浅草」、「貝の歌」、両方とも暮らしの手帖による沢村貞子さんの古い本です、特に「貝の歌」が売れたのはうれしいですね。「つけもの風土記」、つけもの博士の小川さんの本ですが、研究室で直接小川さんから話を聞いたことがあるので、これも売れてうれしい本です。その他、散歩ガイドは新しいものがよく売れました。こうしてみると女性関係の本がよく売れたようです。

 売れなかった本:

 一番のハズレは、谷中ということで朝倉摂の「私の幕間」、根津なので立川談志の「談志楽屋噺」を安く出しましたが、まったく駄目でした。ナゼだろう?

 その一方で、春風亭小朝や林家木久蔵の本が売れました。木久蔵さんの本は、珍しい落語の絵本で高い本で、今回は格安にしてあったのですが、やはり知っている人が買ったのでしょうか。
 
 一番うれしかったこと:

 以前、東京クリップで紹介した「東京の顔:高木健」を出品しましたが、たまたま手にとられた方がいたので、この本の装丁・函が木村荘八によるものであることを説明したら、なんと木村荘八さんのファンとのこと。木村荘八や70年代のカルチャーやギターなどの話で一気に盛り上がり、本を買って頂いただけでなく、絵葉書まで頂いてしまいました。とても気持ちのよいお客様との出会いでした。

 おわりに:

 市川糂汰堂で買い物をして頂いたお客様、目まぐるしく変わる天気に次々対応して頂いた大家さんの往来堂さん、イベント全体の運用をされたスタッフの皆さんへ感謝の言葉をおくります。皆さん、楽しい一日をありがとうございました。

 じんだ堂より

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2006/04/29

一箱古本市への道:準備完了、全員集合!

 空模様がちょっと心配でしたが、さきほど主催者より開催の通知がありました。本日(4月29)は、谷根千へ全員集合です!

 ところで、集めた本を、縦にしたり横にしたりして箱に詰め込みキャリアに積んだら、私の体力では重くてコントロールが難しいことが分かりました。途中でコケて、通行人にぶつけたりすると大変ですから、もっていく本を減らし、さらに本はスポーツザックに入れ(多少のクッションになることを期待して)、箱は折りたたみ、これら全てをキャリアにのせて運ぶことにしました。

 やはり、実際に持ち運ぶ状態にして、調整することが必要であることを痛感しました。

 それでは、出発!

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2006/04/25

一箱古本市への道:準備編、ようやくスタートラインが見えてきた

 スリップ(値札)作りのメドがついたので、本の整理と価格付けを並行して進めています。やはり価格付けが一番の難関ですね!

 まだ本の整理は残っていますが、箱もキャリアも確保できたので、ようやく4月29日のスタートラインが見えてきました。

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2006/04/22

一箱古本市への道:準備編、一気に加速!

 なかなか進まない糂汰堂(じんだどう)の一箱古本市の準備作業、これではいけないと、サラリーマンの頃を思い出して出店準備計画をたて、一気に進めています。

 まずは、準備計画ですが、やるべき仕事をおおよそ以下のようにリストアップし、それぞれのアクションを決めました。

(1)方針(どんなお店にするか)を決める
(2)出品目標を決定する
(3)商品内容を決定する
(4)価格設定
(5)スリップ作成
(5)箱とキャリーの準備

1.方針(どんなお店にするか)を決める

 ここは簡単に主な品揃えを決めます。すでに申し込み時に、”我が家のお祖母さんとオジサンの本箱から、ちょっと懐かしい昭和にこだわった「暮らし・食べものエッセイ本」や「江戸東京散歩本」を持っていきます”と書きました。もう少しブレークダウンするとすれば、昭和の暮らしの部分ですが、ここはテレビ、映画、落語などにします。なにしろ一箱ですので、あまり多くの本はないが、「散歩をより一層楽しめるようになる本」を揃えます。

2.出品目標を決定する

 仕事であれば売り上げXXXX万円などの販売目標をドーンとかかげて、それを達成するための経費などを含め計画を立てるのですが、今回は仕事でなくイベント参加が第一目的ですから、ひとまず売り上げ金額ではなく、数量、すなわち何冊ぐらい売りたいか、何冊持っていくかの出品目標を決めます。

 とは言っても古本素人なので、まるで見当がつきません。そこで一箱で持っていける数と昨年参加者の実績を参考に、おおよその範囲をひとまず推定してみました。

 手元にあった、みかん箱程度の大きさの箱に手近の本を詰め込んだら、タイトル名が見えるように本を並べるとハードカバーで17冊で、文庫本で28冊、箱の底には10~20冊程度が入りそうです。どうやら、一箱で持っていけるのは、ハードカバーと文庫本の組み合わせで大きくかわりますが、25~50冊程度になりそうです。これを目標に本を集めることにします。

3.商品内容を決定する

 既に店の品揃え方針を「散歩を楽しむ本」と決めましたので、これに従って本箱から本を集めます。このとき、スリップ作成のために商品リスト(書名、著者名、出版社名)を作成しておきます。

4.価格設定
 
 エイヤで均一価格というのもありますが、せっかくの古本市ですので、自分ならこの本はこのぐらいの値段だという価格設定をしたいと考えています。しかし、比較的入手しやすい本は、古本屋さんよりちょっと安めにしようと思いますが、価格設定は最後まで悩みそうです。

5.スリップ作成

 送られてきた店主マニュアルにあったスリップ例をみると、B5サイズの紙に4枚分のスリップが印刷してあります。PDFファイルが一箱古本市の公式ホームページにありますのでこれをダウンロードしてもよいですが、今回はExcelで作成します。

 本当は商品リストとリンクさせてスリップを自動的に作成したいのですが、そこまでの技を持っていないので、簡単にコピー・ペーストでスリップを作成します。これでも1回のコピー・ペーストで50冊分のスリップが作成できるので十分でしょう。(1行に1冊づつある価格・書名・著者名をどのように3行に印刷しようか悩みましたけど、貼り付けるとき、行列を入れ替えるにチエックを入れるのがコツのようです)
 
 B5の紙を買ってきてプリントしたサンプルです。(なおイラストは、以前撮った写真をスキャナーで取り込み白黒化し貼り付けました)

Photo_6

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2006/04/19

一箱古本市への道:準備編、背中を押してくれ

 4月29日、谷中・根津・千駄木を通る不忍通りを「不忍ブックストリート」と名づけ、本と散歩のイベント「第二回一箱古本市」が開催されます。約100名の参加者が一箱づつ本を持ち寄り、谷根千地域に点在する大家さんとなるお店の店先を借りて、一日限りの小さな本屋さんを開くイベントです。

 東京クリップ(深川散歩)は、店名「市川糂汰堂」(いちかわじんだどう)で参加します。大家さんは、往来堂さんです。

 応募したときは、「家の本棚に並んでいる本を持っていけばなんとかなる」と、軽い気持ちだったのですが。いざ参加が決まり、本の整理をはじめたら、考えが甘かったことを思い知らせれました。なにしろ古本素人、初参加なので、その準備に苦労しています。そのてんまつを少し紹介しましょう。

 まずは、なるべく古い本を処分しようと思い、本棚や部屋のすみに積まれている本から古そうなものを探したら、戦前の旅行ガイドが出てきました。

 たとえば「鉄道旅行案内、鉄道省、大正15年版」は、吉田初三郎による美しい鳥瞰図が多数入っている旅行案内書です。これは復刻版を以前見たことがありましたが、そのときは色ムラが多い図版が気になり、あまり良い印象を持ちませんでした。ところが大正15年のオリジナル版をあらためてみると、長い年月を経たためでしょうか図版はしっとりした色合いになっており、復刻版よりはるかに良いのです。だいぶ使いこまれて、イタミやヨゴレがありますが、函もあり付録地図もそろっています。これは手放すには惜しいなとなります。

 一冊とりだしては、この調子ですから、これでは全部そろえるのに何日かかることやら。プロの古本屋さんであれば、さらり売りに出すかもしれませんが、どうも素人は自分で読むことばかり考えて、先に進みません。このあたりがプロと素人の違いでしょうか。

「誰か、背中を押してくれ!」と思わず叫びたくなりました。

鉄道旅行案内
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2006/04/08

古書との出会い:ぎんざ1982(リクルート)

 「ぎんざ1982」は、タイトル通り1982年の銀座を記録した本で、リクルート本社が新橋から銀座8丁目に移転したのを記念して関係者へ配布されました。

 本の前半は、銀座の歴史と開発に関する対談と寄稿文から構成されていますが、やはり銀座の老舗への遠慮があるのか、あたりさわりが無い内容で、いかにも企業が発行した記念本という印象を与えます。その一方で、「夜の銀座絵図」という銀座のクラブやバーなどの興亡を実名入りで描いた、まるで週刊誌の水商売ルポのような記事も混ざっていたりして、企業発行の本らしくない部分もあります。

 ここまでであれば「ぎんざ1982」は、ちょっと変わった企業本の話て終わるのですが、この本には面白い仕掛けがあります。

 この本の後半は写真集(撮影:藤森秀郎)になっており、銀座路地裏の風景や人物写真が数多く入っています。表通りには見られない生活感あふれた情景は、銀座がかつて下町と言われたことを見る人に思い出させるでしょう。

 じつは仕掛けというのは、この写真集と付録地図にあります。

 写真集の各写真には番号が付いていますが、この番号は付録の銀座路地マップ上にもあり、同じ番号の場所をたどることで、写真の撮影場所を地図上で確認することができるのです。この写真の景色は銀座の何処だったのかとか、地図にあるこの路地はどんな景色だったのかと、1982年の銀座路地めぐりができます。また、もし付録の地図を参考にして実際に路地に立てば、1982年当時と現在の様子を比較することも出来るでしょう。

 「ぎんざ1982」は非売品の本でしたが、大量に配布されたらしく古書店で安価に売られています。読み物としては物足りないものがありますが、箱のデザインも付録の地図(表:鳥瞰図、裏:路地マップ)も凝っていますし、なんと言っても工夫次第で色々楽しむことができる東京本です。

Ginza

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