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2006/07/29

東京の未来

 久しぶりに仕事関係の会議に参加したが、ナゼナゼ質問ばかりで、まったく先に進まない。私から、どうしろと言える立場ではないが・・・どうなんだろうか。

 さて今週の通勤本は、「東京学」(小川和佑、新潮文庫)だ。この本は、東京人の気質、食べもの、ことば、流行など、さまざまな切り口から東京を語ろうとしている。

 著者は、江戸学と東京学を区別することを強調しているが、どうしても江戸の影がちらついてしまうが、これは仕方ないだろう。東京は、明治維新により、江戸をベースに当時の役人(薩長出身者)とお雇い外人により改造された都市だと言われるが。しかし、その江戸も大田道灌が開いた町をベースに、徳川家康と一緒に来た三河の人々が改造した都市だったのだ。つねに開発・改造されつづける、それが東京だ。

 このごろ渋谷を通ることがあるが、あのマークシティーとセルリアンタワーを見上げると、東京を開発・改造するパワーの凄まじさを感じる。ネオンサインが目立つ時間に渋谷の町を見ると、まるで昔の映画(ブレードランナーか?)にあった未来世界というか、それをもう超えてしまった印象だ。 東京の未来は、どうなるだろうか。

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2006/07/23

1/130(130分の1)

 久しぶりに出張することになったので、土曜日の午後、神保町へ旅行ガイドを買いにいった。なぜか新刊書店も古書店もみな混んでいる、夏休みに入ったからだと聞いたが、見かけるのはオジサン・オバサンばかりで、夏休みとはあまり関係ありそうもない。どうも町歩きの場所として、神保町にくる人が増えてきたように思える。

 さていつもの通勤本だが、「東京散歩 昭和幻想」(小林信彦、光文社)を選んだ。じつは、この本の表紙に「日本人は笑わない」改題とあり、すでに「日本人は笑わない」(新潮文庫)は持っているので買うのをためらったが、東京散歩本ということで購入した。読み始めてみると、章の順番も変えてあり、ただ単純に題名を変えた本でないことが分かる。

 ところで、前回の「日本人は笑わない」、今回の「東京散歩 昭和幻想」、この二つの題名は、あまりにかけ離れた印象を受けるが、どうしてこのような題名したのだろうか。前者であれば、小林さん得意の喜劇や映画などのエンターテイメントを扱った本のような印象だが、後者だと、やはり小林さん得意の東京を舞台にした本、たとえば「私説東京繁昌記」につながる本のような印象だ。

 じつは「東京散歩 昭和幻想」のなかに”小説の題名”という話があるが、小林さんの書き下ろし「世界でいちばん熱い島」の題名が森村桂さんの「天国にいちばん近い島」に似ていると、ある批評家に評された話だ。その題名にするまで130ほどの候補をあげて決めたそうだが、こんな評論をされるとは、小説家は大変だと思わず同情してしまう。

 そうは思っても、やはり題名は気になる、「東京散歩 昭和幻想」のときは、いったいいくつ題名の候補があったのだろうか。

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2006/07/20

なぎらさんの話を聞いてみたい

 今月初めからの仕事の混乱は、ようやくピークを超えたようだ。しかし、これからが大変なのだ。いままでの混乱は、登山でいえば、駅から登山口まで向かうバスの調子がちょっとよくない程度で、まだ登山口にはついていない。本当の山登りは、これからなのだ。

 さて今週の通勤本は、「下町小僧、東京下町昭和30年」(なぎら健壱、ちくま文庫)だ。TVに登場するなぎらさんは、本職はフォークシンガーだと言いながらも、ちょっといいかげんなオヤジ風なキャラクターをよそおっている。しかし、ひとたびペンをとると、その記述の詳しさに驚かされる。

 「下町小僧」は、その副題にあるように、銀座木挽町生まれのなぎらさんが育った、昭和30年当時の東京の下町風景をこまかく描いている。たとえば「だっこちゃん」、最初の正式名は「木のぼりウインキー」、それが「ウインキー」になり、ついに「だっこちゃん」になったこと、さらにウインクしないニセモノがあり、そのためにあとから貼り付けるウインクする眼のシールがあったなどの話は、さすがなぎらさんだ。しかも、本物の「だっこちゃん」の値段に加えて、ニセモノ用シールの値段まで書いている。

 そんなこと書いてなんの役に立つと言われれば、それまでだが、その時代を知る人にとって、思わず”あった、あった”と叫んでしまう話題だ。

 いったい、なぎらさんは、こういう話をどのように書いているのだろうか。できれば、なぎらさんの話をじっくり聞いてみたい。

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2006/07/15

暑く長い一週間

 ここ一週間ほど、蒸し暑い日がつづきバテぎみなところに加えて、ココログの応答が遅くなりアップロードもできない状態が続いていた。どうやらプロバイダ側のメインテナンス作業も終わりようやく回復したようなので、この一週間に買った本、読んだ本をまとめて紹介しよう。

 新刊の一冊目は、「プリンシプルのない日本」(白洲次郎:新潮文庫)だ。白洲次郎の人物像を描いた本は、読んだことがあったが、この本は、白洲自身が文芸春秋に書いてきたものを一冊にまとめたものだ。戦争責任、占領政策、日本国憲法、敗戦後の日本をどのような社会にするか、外国とどのように付き合うかなど、考えさせることが多い内容だ。

 自分の経験でも、混乱期ほど、その人の人間性が行動に表れるように思う。混乱に乗じて、昔のことは無かったことのように、うまく立ち回ろうとするもの、私はこういう人を好きになれない。ところが、こういう変わり身の早い人を、もてはやす人がいるのだ。

 新刊の二冊目は、「伊丹十三の本」(新潮社)だ。これは、まだ読んでいる途中だが、写真が多くて見るだけでも楽しめる。

 三冊目は古書で「秘密指令オヨヨ」(小林信彦:ちくま文庫)、先日、病院で健康診断を受けたとき近くのブックオフでみつけたものだ。オヨヨシリーズはその昔、角川文庫で読んで面白いと思ったが、今回は健康診断の合間のためか、どこかのれない気分だった。子供向きのように見えて、本質が大人のエンターテイメントである部分に少しズレを感じてしまう、どうしたんだろうか?もちろん、私の好みが変わってきたせいだが。

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2006/07/08

インド人もホントウにビックリ!

 通勤カバンの中に本を入れているが、新しい仕事の準備と重なったため、なかなか進まない。朝の電車は、混み合っていて本を開くことはできないので、帰りの電車で読むことにしている。しかし帰り道は、昼間の仕事モードが尾を引いてしまい、どうも読むスピードが上がらないのだ。こういうときは、肩のこらないグルメ本にかぎると思い、今週は「われらカレー党宣言」をカバンの中にいれていた。

 さて一週間の感想は、「よくぞこれだけ多くの作家がカレーについて書いているものだ!」につきる。母親手作りのカレーにはじまり、学校で食べたカレー、そしてレストランで食べたカレーなど、その想いでは似たようなものだが、なぜか皆さん自分の経験こそ一番だと意気込んでいる。

 ということで私もひとつカレー体験を紹介しよう。

 ある出張で、インド人と仕事をする機会があった。たまたま宿泊しているホテルも同じだったので一緒に夕食をたべるようになり、ある日、町一番の本格的インドレストランへ行った。さすが本格的インド料理、口のなかに広がる深い香りに感心した。しかし、数秒後、口のなかに強烈な辛さが渦巻きはじめた。私は、これが本当のインド料理かと思い、がまんしながら食べていたが、インド人もあまり料理が減っていなかった。結局、全部食べきれずに、勘定を支払うことになったのだが、そのときインド人が調理室に入りコックと話していた。

 そしてクルマに戻ったとき、インド人がいきなりはまくしたてた”あれはインド料理ではない!本当のインド料理は、あんなに辛くないぞ!”と。じつは、あそこにいたコックはインド人ではなくバングラデッシュ人で、料理はインド風だがインド料理とは違うそうだ。その後、彼の手作りの料理を食べる機会があったが、たしかに強烈な辛さがくるまでの時間は多少長いようだが、私には、インド料理とバングラデシュ料理との差はついに分からなかった。

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2006/07/06

インド人もビックリ

 おじさん達がカレーを語るとき、かならず話題に上げるのが”インド人もびっくり”という言葉だ。私も聞いたことはあるのだが、なんの話かよく分からなかった。「われらカレー党宣言」によれば、”1964年、芦屋雁之助がインド人に扮したヱスビー食品の「ベストカレー」CM「インド人もびっくり」が話題になる”とある。そう、もう40年以上も昔のコマーシャルの話だったのだ。「インド人もびっくり」で、その人のオジサン度がわかるかも!

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2006/07/05

女王陛下のカレーライス(荻昌弘)

 荻昌弘の本職は、何だっただろうか。TVでは映画評論をしていたし、「男のだいどころ」という食べものに関する本もあった。これ以外にも、音楽やオーディオに関する本もあったように思うが具体的には思い出せない。まあー、さまざまな分野で活躍したマルチ人間としておこう。

 さて「女王陛下のカレーライス」(荻昌弘)は、その文体にちょっと驚いた。話し言葉風の文体がとても読みやすいし新しい、かといって軽薄さは全くなく内容も面白い。いままで荻昌弘の本は読んだことがなかったが、これを機会にじっくり読んでみようと思って調べてみたら、ほとんどが絶版になっている。ちょっと残念だ。

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2006/07/04

真の味は骨に(子母澤寛)

 仕事の資料をファイルでもらうことになったが、それを見るためのパソコンがまだ準備できていない。パソコンは届いたが、必要なソフトウエアがまったく入っていないそうだ。なんだ、私も準備できていないが、相手も同じらしい。

 ところで、なかなか進まない「われらカレー党宣言」だが、今日は帰りの電車の中で「真の味は骨に」(子母澤寛)を読んだ。これは伊丹十三も愛読した子母澤寛の「味覚極楽」からの転載だ。とこどころ古い字体があるが、文章はとても読みやすいし、カレーの作り方も詳しく書いている。

 ”肉にしても魚にしても、骨ごと使わなくては本当のうま味はでません。あの骨から出る味というものは、どんな調味料を使っても真似の出来ないいいものです”、うーんなるほど。

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2006/07/03

ライスカレーの巻(山本嘉次郎)

 う~ん、今日はメチャクチャ疲れた。朝からプレゼンテーションを次々見せられたが、あれはちょっと多すぎるだろう。こっちにはこんな資料がある、あそこにはこんなレポートがあるなど、苦労して作成したものを全部見せたい気持ちは分かるが、レポートなどは少ないのが一番なのだ。

 そんなわけで、きょうの通勤本「われらカレー党宣言」は、ほんの10ページしか読めなかった。「ライスカレーの巻」(山本嘉次郎)は、日本三大洋食考からの転載だが、ウナギライスからインド人が作る本格的ライスカレーの作り方に移っていく話の流れは見事だ。このごろよく見かけるウンチク話、蕎麦はダシ、天ぷらはツユ、鰻はタレ、穴子はツメなども、既に語られている。やはり食べものに関する話になると、山本嘉次郎は群を抜いている。

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2006/07/02

月曜病

 いろいろなことが重なり、オーバーフローしている。7月から、ある会社で仕事をすることになり、その準備作業をしているが、急な話なのでとても全部間に合いそうもない。これがなければ、今ごろは、友人達と上海へ行き中華料理を囲んでいるはずだったが、それも行けなくなった。みんな楽しんでいるんだろうな~と思うと、エンタの神様に出ている小梅太夫のキマリぜりふが浮かぶ「XXショー」。あ~明日から仕事だと思うと気が重い、もしかして、これは「月曜病」か?

 こうなったら、明日の通勤本は、ぐっと明るく「われらカレー党宣言」にしよう。これは、ヱスビー食品が企画した有名作家のカレーに関する文章を30篇ほど集めた本で、もちろん既に紹介した向田邦子の「昔カレー」(鰹節カレー)も北杜夫の「カレーライス」なども収録している。

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