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2006/09/20

麒麟の翼

 夜の日本橋。銀座もおとずれる機会は少ないが、それでも友人達に誘われて夜の銀座を歩いたことは何度かある。しかし日本橋となると、休日の昼間に買い物に来ても、平日、それも夜歩くのは初めてだ。高速道路でふさがれた日本橋は、昼は薄暗くて、とてもゆっくり川を眺めながら歩こうという気持ちになれないが、夜は、橋の照明が風景と混ざりあい、すこしゆっくり歩いてみようかという気にさせる。

Tdsc00583 ところで、橋に飾られている動物像は麒麟(キリン)と言われているが、もともと麒麟とはどのような動物なんだろうかと、長いあいだ疑問に思っていた。

 「日本橋をつくった人たち」(高木健夫)では、”日本の麒麟と呼ばれる動物は、頭は龍、胴は鹿、これに火焔が付いている”とある。すなわち、麒麟ビールのマークにあるのが麒麟だ。ところが日本橋の麒麟には大きな翼が付いている、これについて”どうにも落ち着きないので天馬のような翼をくっつけることにした”と書いているが、実物をみると、そんなに簡単に付けたようにはとても思えない。

5dsc02062 じつは明治40年の日本橋架け替えにあたっては、橋上の装飾像はライオンと狛犬が候補となったが、ライオンはあまりに西洋風、狛犬は和風すぎるとなり決まらず。結局、その造形が双方が混ざったようにみえる空想の動物である麒麟を選び、さらに独自の姿にするため翼をつけたのである。

 あらためて見直すと、たしかに頭は龍、胴体は鹿よりも犬のように見えるが麒麟ようである、でも全体のイメージはドラゴンという不思議なデザインである。

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