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2006/10/30

¥500DVDは第二の文庫か?

 ときどき立ち寄る人形町の本屋に行ったら、店内レイアウトがガラリと変更されていた。入り口近くにあった東京や日本橋関係の書棚がなくなり、すべて¥500DVDコーナーになっている!

 すこし前から本屋で格安DVDが1000円前後で売られていたが、いままでは手を伸ばすことがなかなかった。私の好きな喜劇関係がなくて買うものが見つからなかったからだ。しかし500円となると、敷居が大分低くなる。たとえば、すでにTVの名画劇場やビデオテープで見たものでもDVDで買っておこうかとか、買うのをためらっていた古典名作なども¥500なら買ってみようかとなる。この感じは、単行本で読んだがもう一度読み直そうとか、古典を手軽に読もうなどとか、文庫本を買うのに似ている。

 今回買ったのは、「二人でお茶を」と「セカンドコーラス」だ。「二人でお茶を」(1950)は、ドリスデイ主演のミージュカルというよりは明るい音楽ドラマだ。なんといってもドリスデイの歌声が楽しめるのがうれしい。「セカンドコーラス」(1940)は、フレッドアステア主演の歌あり踊りありのいつもどうりのアステア映画だ。共演のポーレットゴダードは知らない名前だったが、調べたらチャップリンの奥さんになった女優さんだ。

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2006/10/28

これは修学旅行専用機か?

 列車「ひので」を知る人は、いまやそうとう年齢の高い人に限られるだろう。その昔、JRが国鉄とよばれ東海道線にまだ新幹線がなかった頃、東京から京都・奈良の関西方面へ向かう修学旅行専用列車が走っていた。「ひので」とは、その列車の名前だ。

 じつは昨日、出張で広島から帰ってきた。行きは新幹線、帰りは広島空港から羽田への飛行機となったが、広島空港に着いたとき高校生の集団に出会った。そのときは社会科見学のようなものかなと思っていたが、売店で「もみじ饅頭」を買い搭乗手続きし、保安検査ゲートを通り待合室に着いたら、高校生の男女で待合室は満杯になっていた。

 なんとさきほどの集団は修学旅行生だったのだ。友達同士で写真をとったり売店で買い物をしたり、皆とてもリラックスしている。服装は皆私服だし、手ぶらでとても旅なれている様子。いまだに飛行機をみると緊張してしまうオジサンとは大違いだ。それにしてもこの人数の多さ、これは修学旅行専用機か?

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2006/10/27

秋も一箱古本市に行く

 出張が続いたので報告が遅れたが、「秋も一箱古本市」について書いておこう。

 まずまずの天気となった日曜日、「秋も一箱古本市」が開かれていた谷根千に出かけた。いつもように京成日暮里駅から御殿坂を上がり、谷中銀座を通り抜けて三崎坂に向かい、谷中小学校上の交差点から大名時計博物館へむかうコースだ。道路の突き当たりにあるのが会場の一つとなっていた宗善寺さん。すでに歩いている途中一箱古本市のチラシをもった人とすれ違うし、寺の入り口付近に人垣があるのが遠くからもわかる。なかなかの盛況だ!あとで知ったのだが、根津・千駄木下町まつりがありその人出とも重なっていたらしい。

 宗善寺には、古本師匠である岡崎さんと旅猫さんがいたのでちょっと挨拶、じつはお二人とは明大仲間なんです。さすがに師匠の箱は、ほとんど売り切れ状態になっている!旅猫さんの前にも本を手にした女性客がいるこちらも売れている!もう3時近くなので人出のピークは過ぎているかなと思っていたが、そうでもないようだ。ここから三崎坂まで戻りライオンズマンションへ向かうと、ここにも明大仲間がいた、Kさんだ!なんと彼女はバックアップ要員なしで一人でがんばっているそうだ!女性古書店主パワー恐るべし!

Tdsc00888 IMAGOに寄り谷中銀座のまるふじに戻る頃には日もかげりはじめ、夕焼けだんだんの階段には猫が遊んでいた。ちょっとあわただしかったが楽しい晩秋の一日となった。

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2006/10/18

ウジェーヌ・アッジェを開く日

 先週前半は、体が重いというか体の節々に鈍い痛みが走り回っていた。駅の階段を降りるのがつらくて、若いときに膝を悪くしたときのことが頭をよぎった。経験者なら分かると思うが、ほんとうに膝がつらいのは上りでなく下りの階段なのだ。エレベータが増えたといっても下り用がある駅はまだ少ない。そのうちノドも痛くなり、インフルエンザのような症状になってきたので、あわてて近所の医院へ行ってきた。どうやらインフルエンザではないとの診断だが、ノドの炎症を抑える薬を飲むことになった。

Daigaku5d こういうときは気分をかえて写真集でも見ようということで、「ウジェーヌアッジェ回顧」(淡交社)を開いた。だいたい写真集は買ったときは見るが、あとは棚に置かれたままなことが多いので、あまり買わないようにしている。「ウジェーヌアッジェ回顧」は、東京写真美術館の企画によるアッジェ作品を集めた一冊で、私の持っている数少ない写真集だ。街の建物や路地を正面からとらえた構図は人影が写っていなくて、見るものに静けさを訴えかける。ここだけをみるとアッジェは人物を撮らないと思ってしまうが、街角の人々を撮った作品もある。ただし、正面でなく少し斜めからの構図になっているところがアッジェらしい。街角、窓、階段、古い家、草花、派手さはまったくないが、なぜか心休まる写真だ。このページに載せた写真はアッジェの写真集を買った頃に撮ったものだ、パリの古い屋敷と言っても信じてもらえそうだが、実は東京の郊外にある大学の講堂。すでに改修工事が進んでいて正面はキレイになっていたが、まだ手が付けられていなかった裏口をあえて撮ってみた。

 さて今度の日曜日(10月22日)は、谷根千で「秋も一箱古本市」だ。今回はお客として楽しむつもりだが、天気が心配。まあ会場は屋根のある場所なので雨でも大丈夫だそうだが、やはり天気は良いにこしたことはない・・・。 

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2006/10/06

学生街の喫茶店(駿河台とちの木通り)

 東京坂道散歩(富田均)を読んでいたら、「学生街の喫茶店」男坂(猿楽町)という文章に出会った。この中で駿河台にある「とちの木通り」から猿楽町へ下る「男坂」、その近くにあった喫茶店「マロニエ」を紹介している。富田さんは、”この通りでは唯一のお店だった喫茶店マロニエ”、”私が同店によく通っていたのは昭和40年頃”とあるが、私が昭和40年代中頃通ったLEMONやFINEについては何も語っていない。どうやらほんの数年間で、この辺りは大きく変わったようだ。

Tdsc00596 変わったといえば、この本でも紹介されているアーチ状の入り口が美しかった文化学院は、今は建て替え中でこんな状況になっている。残っているのは、ちょうどその入り口があった部分だ。明治大学がすっかり新しい建物となり、駿河台では山の上ホテルとともに数少ない古い建物だっただけに、うまい保存と利用方法があると良いのだが、どうだろうか。

2013/9/23 御茶ノ水駅付近にあった、あの頃の喫茶店の地図を作成しました。こちらをご参照ください

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2006/10/04

東京坂道散歩(富田均)

 このごろ仕事帰りに本屋に立ち寄ることが多い。だいたい渋谷の紀伊国屋か神保町の書泉か東京堂だが、今日は神保町の三省堂で「東京坂道散歩」(富田均)を購入。早速、帰りの電車内で読みはじめたら、予想にたがわずいいい内容だ。この本は、東京新聞に連載されたものを単行本にまとめたものだが、富田さん得意の東京路地と映画の話題が満載、どのページを開いても楽しい。

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2006/10/01

私説東京繁昌記(小林信彦・荒木経惟)

 ここ一週間、私説東京繁昌記(小林信彦、写真:荒木経惟、ちくま文庫)を読んでいた。この本の作者二人については説明不要だろう。小林信彦は、小説・コラム・エッセイなど数多くの作品を書いており、荒木経惟はアラーキーとして写真界で大活躍している。この二人が、1983年5月から1984年3月まで東京の町を歩き、作り上げたのが私説東京繁昌記だ。この町歩きは1984年5月まで雑誌「海」に連載され、その後、単行本が中央公論(1984年)、筑摩書房(1992年)から発行され、現在はちくま文庫版が入手可能だ。

 小林信彦は、変わりゆく東京を評して「町殺し」という言葉をたびたび使うが、この本にそのルーツがありそうだ。「町殺し」という言葉が、ある建築家による造語であることを、この本で明らかにしている。日本橋両国という東京の下町で生まれ育ち、その後、山の手各地に移り住んだ小林信彦は、戦災、東京オリンピック、そしてこの本が書かれたバブルによる東京の変化をまのあたりに見てきた。

 今、バブル期の開発と破壊の混乱を語るのは簡単だろうが、20年前のバブル真っ只中であった1984年当時に、それをズバリ「町殺し」と言っているところが小林信彦の凄さだろう。あれから20年、いま再び町なみが大きく変わりつつあるが、そこにはどのような言葉があるのだろうか。

 私説東京繁昌記の最初の版(1984年)は、10章+終章の全11章となっているが、1992年版は、「八年ののち」の章をあらたに加えて全12章となり、さらに新しい写真が追加されている。文庫本は、この1992年版をもとにしており、解説は吉本隆明によるものだ。

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