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2007/03/11

マイ・ラスト・ソング(久世光彦)

 最後の晩餐ならぬ、最後に聴きたい歌はなんだろうかと問われたとき、私はなんと答えるだろうか。

Photo_7  マイラストソング(久世光彦、文春文庫)は、人が最期を迎えるまえに一曲だけ聴けるとすれば、どのような歌を聴きたいかをテーマにしている。本人はもちろん友人・知人の思い出、子供の頃の歌、大人になってからの歌、歌謡曲から賛美歌まで、有名無名を問わずに語っている。あとがきを書いた小林亜星さんは、幼いころ聴いた「アラビヤの唄」を最後に聴きたい歌に上げているが、なぜか子供のころの歌を上げる人が多いようだ。

 私の子供のころ聴いた歌になると、まずはラジオがある。いまも「笛吹き童子」や「赤胴鈴之輔」などのラジオドラマのメロディーや歌詞が、断片的ながら耳に残っている。たぶん同世代の人ならば、同じ経験をしただろう。ラジオからは、映画音楽やジャズもよく流れてきた。「エデンの東」や「慕情」などの音楽を聴くと、いまでもちょっと胸にくるものがあるし、ジャズというよりポピュラーソングと言うべきかもしれないが、パティページの「テネシーワルツ」や「モッキンバードドヒル」などの歌もよく流れていた。やがてシルビーバルタンの「アイドルを探せ」やカンツォーネなどもラジオのヒットパレードから流れていた。

 さらに我が家の場合、ラジオ音楽に加えて父親がかけていたレコード音楽がある。その多くはクラッシク音楽だが、なかにはジャズレコードもあった。たぶん私が初めて自分から聴いたジャズは、78回転SP盤のセントルイスブルースのはずだ。演奏だけだったのだろう、メロディだけで歌の記憶はない。クラッシクで歌となるとオペラだが、これはドラマチック過ぎて最後に聴くのはどうだろうか。たとえばフィギアスケートで有名となったプッチーニのトゥーランドットなどは、盛り上がり過ぎるような気がする。最期に聴くならもっと静か唄がいい、たとえばレハールのメリーウイドーの中で歌われる「ビリアの歌」もいいが、これはちょと甘すぎるかも。

 いろいろ思いは尽きないが、いざ最後の歌を見つけ出そうとすると、どうも一つに決まらない。これは、最後の食事を決めるより難しいかもしれない。

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コメント

う~~~~~ん、難しいですね、音楽となると。感動の強さというより、馴染みの曲かな、最後に聴くとしたら。
ユーミンかも知れない。

投稿: △イチおじさん | 2007/03/12 21:38

△イチおじさん、こんばんは、
ユーミンを聴いたのは学生時代でしょうか?ユーミンは、コンサートビデオでしか見たことありませんが、ちょっと惹かれるものがあります。たしか今放送されているJR東のSUICAのTVコマーシャルも、ユーミンの歌ですね。でも最後に聴くとなると、私はどうだろうか・・・です。

投稿: じんた堂 | 2007/03/13 23:31

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