« 2008一箱古本市御礼@市川糂汰堂 | トップページ | 旧安田楠雄邸をみる »

2008/04/30

丸窓のバス

 連休のはざ間の月末、たまっていた用事を片付けるために都心へ向かうと、東京駅前でちょっと変わったバスに出会った。

8dsc06667 地下鉄車内のポスターによれば、4月26日に運行を開始した東京駅から日本橋、秋葉原、上野、合羽橋、浅草、両国へ向かう新しい路線バス。料金は通常の都バスと同じ¥200、東京駅から毎時0分・30分の30分間隔で出発。

 気になるのは、このバスのデザイン。モダンに見えて、どこかクラッシック、洋のように見えてどこか和の要素も感じる。

 水平のリブが浮き出た銀色に輝くボディは、古いアメリカ映画にあったハイウエイを走るGreyhound Busのイメージに通じる。たぶんモダンな洋の印象は、この銀色ボディのリブがもつメカニカルな造形が影響しているのだろう。

 それでは和の印象はどこからだろうか?

 それは側面後部の丸窓の影響ではないだろうか?

 じつは、似たような造形を京都で見たことがある。京都洛北鷹が峰の光悦寺の近くに源光庵という寺がある(JR東海にその写真がありました)。その本堂に、「悟りの窓」と呼ばれる大きな丸い窓があり、ちょうど紅葉の時季だったが、この窓を通して見る庭は実に見事だった。その窓は、「禅と円通の心」を表すと言われているが、丸窓には、風景を整理してみせる不思議な力があるのかもしれない。

 さて、このバスの丸窓からは、どのような東京の景色が見えるのだろうか・・・。

 と、昨日はここまで書いたのだが、丸窓の建物はもっと身近でも見かけたように思い、過去に撮った写真を探してみた。

8dsc04563 これは景色を見るものではなく明り取りのためのようだが、根津にある根津教会にも大きな丸窓がある。根津教会のホームページによれば、”この教会は、1919(大正8)年に建てられ、その外観はヨーロッパ中世から教会建築にみられるゴシック様式の流れをくむ”とある。丸窓と宗教のあいだに、何か特別な意味や関係があるのだろうか、いずれにしろ仏教とキリスト教の建物が同じような丸窓をとりいれているのは興味深い。

8dsc06601 一般の住宅で丸窓を見た記憶はないが、店舗建築の例を身近なところで見ることができる。神保町にあった店舗長屋は、ほとんどが歯抜けのようになりビルに建て替えられたが、まだ当時の姿を残しているものがある。いまや二軒長屋状態だが、その左側「めがねは専門店」の看板をかかげる三鈴堂は、創業明治十二年のメガネ屋さん、その屋根の部分に丸窓がある。右隣りの店は四角いサッシ窓に改造されているが、この丸窓はオリジナルままで、かつてはこの丸窓がずらりと並んでいた(十一軒長屋)の古い写真がいまも残っている。

 さて新しいバスの話しから丸窓の話しに回り道してしまったが、これら建物をみると、丸窓は古くから東西の世界で取り入れられた意匠であることがわかる。「新しそうに見えて、どこかモダン・クラッシック、洋のように見えてどこか和」という印象は、このあたりからきているのだろう。

|

« 2008一箱古本市御礼@市川糂汰堂 | トップページ | 旧安田楠雄邸をみる »

コメント

こんにちは!
いい感じのバスですね。
丸型は角の倍以上経費がかかると
想像してますが、
それに見合った美しさですね。
これ、路線バスなんだ、
おしゃれですね!!

投稿: おじさんの独り言 | 2008/05/01 12:52

おじさんの独り言さん、こんばんは、
そうなんです、通常の路線バスあつかいです。少し早めに会社を出て乗ってみたらどうですか・・・bus

投稿: じんた堂 | 2008/05/01 21:11

こんにちは
先日はどうもです
又、拙ブログへのコメント有難う御座います

なかなかカッコエエ路線バスですね
私は丸窓が好きなのですが
其れを差っ引いてもなかなかです
グレイハウンドのイメージがあるのもバットカーにも似たスレンレス車体の所為でしょう

ちょいと乗ってみたいですわ

投稿: GG-1 | 2008/05/04 13:31

GG-1さん、こんばんは、
このバス、「東京→夢の下町」というそうですが、変なレトロ調でなくモダンなのがよろしいですね。このごろは都内の移動は地下鉄ばかりですが、たまにはバスに乗るものも良いかも。

投稿: じんた堂 | 2008/05/04 22:19

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 2008一箱古本市御礼@市川糂汰堂 | トップページ | 旧安田楠雄邸をみる »