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2008/10/28

神保町でキースジャレット

 午後、神保町へ向かう。

7dsc02322 神田古本祭り(10/27-11/3)の期間とあって、いつもは人影が少ない路地も人通りができ賑わっている。まずは三省堂・書泉で雑誌を購入し、靖国通り沿いに並ぶ古本台を見ながら西へ向かう。途中、路上の台だけでなく店内の本も割引している古書店もあり、何冊か気になる本をみかけるが、購入までに至らず。喫茶店で休憩モードとなる。

 見上げれば棚の前に、一枚のLPレコードジャケット。

 音楽メディアが、レコードからCD、さらにネットからのダウンロードとなり、レコードアルバムのジャケットを見る機会は少なくなった。いまや30センチ四方のLPジャケットの中に、丸いレコードが入っていることを知らない人もいるだろう。レコードの大きさがどのように決まったのか分からないが、あのサイズは、なかなかよく出来ている。部屋の隅に置いてあっても、ジャケットの絵柄やタイトルですぐ何のアルバムか分かるが、これがCDだとそうはいかない。

 店内に流れる音楽が止むと同時に、棚の前にあらたなLP。

 アルバムは、Keith JarrettのSOMEWHERE BEFORE。一曲目のMy back pagesは、ボブディラン作曲、キースジャレットの演奏も1968年だから、作曲も演奏も1960年代となる。しかもライブ盤。

 店の中が、一気に60年代の空気となる。

 このところECMからキースジャレットのアルバムの再リリースが続いているが、この60年代のATLANTIC盤LPのサウンドもいい。そのメロディラインとピアノの音色は、熱気と混乱の60年代の終わりを歌っているようで胸にしみる。日暮れの帰り道、いつもより冷たい風のなか、キースジャレットのMy back pagesが耳の奥でずっと響いていた。

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2008/10/26

鵯上戸(ヒヨドリジョウゴ)を教わる

 ちょうど今頃から冬にかけて、真っ赤な実をつけている草を近くの道で見かける。ずっと季節がうつり冬枯れのモノトーンの景色となっても、赤く輝く実は、昔のクリマスケーキの上にのっていた赤いチェリーを小さくしたようで、弱い日差しのなかでもとても明るく感じられる。

7dsc02275 ところで、先週末、高校時代の先生と同級生と会った。いわゆる同窓会だが、かつての担任の先生から手作りの栞(しおり)をもらった。

 花の写真に花の名と簡単な説明が書かれた2X5cm程度の栞が数十枚あり、そこから好きなものを自分で選ぶのだが、一枚ずつめくる手がある栞で止まった。小さな写真の中にある赤い実に、見覚えがあったからだ。

 栞には、草の名前を鵯上戸(ヒヨドリジョウゴ)としてあった。

 その栞を、家に持ち帰り手元の植物図鑑を開いたが、ヒヨドリジョウゴの名は載っていない。そういえば、以前も図鑑を調べたが、そのときも見つからず、これは外来の草花かもと思いそのままにしてしまった。しかし漢字名があるということは、日本に古くからあるものだろう。

 そこで広辞苑を開いたら、ヒヨドリジョウゴは漢字で鵯上戸と書き、「ナス科の蔓性多年草、・・・・夏から秋に白色5裂の花を開く、花後、赤い液果を結び、これをヒヨドリが食すという」と、先生の解説と似たような内容が書かれていた。さらにGoogleでヒヨドリジョウゴを検索してみたら、数多くの記事がみつかった。これで長年の疑問が一つ解決。

 それにしても、いまだにこの歳になっても先生から教わるとは!

 道端の草花とそこにあつまる虫、空を飛ぶ鳥、さらに夜空に輝く星座、そんな身近な自然についても知らないことはたくさんある。いや知っていると思っていたことも、このごろは新しい研究成果から見直しされるものがあり、(たとえば冥王星は惑星でなくなってしまったように・・・)、どうやら教わることに終わりはないようだ。

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2008/10/23

夢の隠れ家

 先日に続いてフジペットEEで撮影した写真。

Dental 大通りから一本奥に入った路地の交差点に、歯科医院の看板をかかげる建物がある。角の部分をスパッと切り落として、そこに玄関を設けたのは、じつに角地を生かしたデザイン。ヨーロッパの神殿にあるような柱を、玄関の両脇に飾り、凸凹模様が建物の縁をぐるりと取り巻いている。

 そういえば先日の一箱古本市で購入した「昭和幻燈館:久世光彦」に、同潤会アパートに人に知られず住みたいという話しがあった。それは、いわゆる大人の隠れ家の話しだが、隠れるつもりはなくても自由に使える家や部屋をもつのは大人の夢だろう。

 外観は古いが骨組みのしっかりした家の部屋に、大きなテーブルと本棚をおき、自由気ままに過ごす、隠れ家の夢はどんどん広がる・・・。

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2008/10/21

モペットがたたずむ路地

 このごろフジペットEEで撮影していることは以前もお知らせしたが、先日、これを持って町を歩いてみた。

Cafeloyd 黄昏にはまだ少し早い午後、路地をぬけた先にカフェの看板をかかげる店を見つけた。店先には、赤いバイクと黒いモペットがたたずんでいる、どちらも名前は知らないが古い欧州映画に登場していたような形をしている。

 この風景、看板と電柱に日本語の文字がなければ、パリのカフェと言っても通じるかも。実は、このカフェの近くにはパリ出身の方が経営する、気楽に入れるビストロも最近出来た。古い下町ながら、なぜかヨーロッパがとても似合うのが不思議だ。

 それにしても、このカメラで撮影すると、現代の風景が古めかしく写ってしまうから面白い。トイカメラで遊ぶ若者の気持ちが少し分かるような気もするが、でもこれはオモチャではなく、じつに真面目に作られたカメラなのだ。と言っても、分からないだろうな・・・。

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2008/10/19

足元の秋

 紅葉前線は、年々その南下が遅くなり、1970年代は11月中頃に見頃となった京都の紅葉も、最近は12月初旬になることもあるそうだ。

7dsc02211 関東地方の紅葉前線は、今週は日光の山の上あたりをさまよっており、東京に下りてくるまではだいぶ間がある。

 ところが、先日、家の近くを歩いていたら、足元の地面から水仙らしい芽が顔を出し、落ち葉の中に赤く色づいた葉をみかけた。

 紅葉となると、視線はイチョウやカエデの木々の枝にばかりに向いてしまう。

 しかし、季節のうつろいの兆しは、風や空気、そしてつい見逃してしまいがちな自らの足元にもあるのだ。

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2008/10/17

冷たい空気に包まれて

 ここ数日、東京は、きれいな晴天がつづいている。 

7dsc02245 風もなく、ちょっと急ぎ足で歩くと上着を脱ぎたくなる。いつもなら地下鉄向かう場所も、徒歩で行きたくなり実際に歩きはじめると、これがきつくなった。以前なら、二駅程度平気だったが、一駅で断念してしまう。

 ところで、秋の日は短い。

 空が青から藍色になり、西の空のふちが少し赤みを帯び、体を包む空気が少し冷たく感じるようになると足早になってしまう。日の出とともに起き、暗くなる前に家に帰りなさいと言われた子供の頃の記憶が、ふとよみがえるのか、早く戻らなければとあせってしまうのだ。

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2008/10/15

久しぶりの日光浴

 谷中にある宗善寺から三崎坂に向かう道の途中に、古いレンガ壁が出現している。

7dsc02090 建物が取り壊され、三角形の土地の奥に隠れていたレンガ壁が表れたのだ。長いあいだ日陰になり、ところどころ風化し表面がデコボコになっているのもあるが、まだエッジの立ったものや色鮮やかのものもあり、久しぶりの日光浴をしている。

 ところで、赤レンガと言えば東京駅だが、その外装の赤レンガ(赤色タイル)を製造したのは、じつは品川白煉瓦製造という会社だったそうだ。

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2008/10/13

古本日和

 連休の真ん中の日曜日(10月12日)、谷根千で行われた「秋の一箱古本市」へ、今回は店主でなく気楽な散歩モード。

7dsc02154 今年の秋の古本市は、宗善寺、ライオンズガーデン、光源寺の三ヶ所、快晴無風、暑くもなく寒くもなく古本市には絶好の日和となった。
 
 宗善寺で、久保田二郎」と久世光彦の本を購入、久世さんの本は顔見知りのKさんのお店。

 三崎坂を上がりライオンズガーデンに立ち寄り、坂を下って菊祭りの開かれている大円寺で菊人形をみる。菊人形は、子供の頃、遊園地で大きなものを見たが、人形が妙にリアルで恐かった印象が強くて、それ以来苦手にしている。久しぶりに見る菊人形だが、今も子供の頃の印象をそのままもつ自分自身に驚き、早々に大円寺をあとにして光源寺へ向かう。

 光源寺は、団子坂を上り駒込学園の先にある。

 広い境内は、一箱古本に加えて雑貨+アクセサリー+人形+花+カフェにパフォーマンスなど、さまざまなお店が集まり大賑わい。そのなかには、前回の春の一箱古本市でご一緒した「たけうま書房」や「わめぞ」で大活躍されている「旅猫雑貨」と「リコシェ」の店主さん達の姿も。境内には秋の花が咲き、それを目当てに蝶も飛びかい、天気の良さもあってなかなか良い雰囲気に包まれていた。これだけ広いと色々なイベントが出来そう、また来てみたい。

 ところで光源寺の境内に、一人がやっと入れるような小さな小屋が置かれていた。小屋の上には「物怪図書館」の看板。本の形をモチーフにした造形作品とも言うのだろうか、不思議な存在感がある展示を行っていた。

 上の写真は、「物怪図書館」での展示風景。(物怪は、モノノケと読むようです)

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2008/10/10

北品川で看板にみとれる

 品川区の図書館に用事があり、京浜急行で品川駅から二つ目となる新馬場駅へ向かう。

7dsc01985 やたら長いホームの新馬場駅に降りるのは初めて。北口改札を出て、駅前になにもない光景に一瞬途方にくれるが、まずは新馬場の商店街を目指す。

 じつはこの商店街は、かつて品川虚空尊の縁日が、七の付く日(七日、十七日、二十七日)に開かれていた通りで、まっすぐ進むと旧東海道にぶつかる。いまも通りの途中に、虚空蔵菩薩のある養願寺へ続く路地に縁日の案内があるが、縁日はだいぶ前に中止されたそうだ。

 この商店街には、たぶん震災後の建築だろうか、古い銅板葺きの建物が数軒残っている。

 銅板葺きとなると正面だけを銅板とした看板建築が多いが、写真の薬局は、建物側面も銅板で葺かれ、雨戸は亀甲模様と本格的。建物は古いが、店内は明るく現役で頑張っている、正面に付けられた大きな看板の文字も元気があって、その姿に思わず見とれてしまった。

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2008/10/08

もういくつ寝ると

 デパートの食料品売り場で買い物、おせち料理のカタログをもらう。

7dsc02004 クリスマスもまだなのに、もうお正月のおせち料理の案内とはずいぶん気が早いなと驚きながらも、帰りの電車の中でページを開いて読み(見)始めた。

 最初に目がいくのは豪華な盛り付け写真だが、やはり、すぐにその下に記載されている値段が気になる。

 カタログ1ページ目を飾る四段重の値段は、¥42、000となっている。これが高いのか安いのか判断が難しいが、1段が1万円、いや家族4人で分けるなら1人1万円程度となる。まあ、一流料亭のおせち料理はこのぐらいするのかと思いながら、さらにページをめくる。

 その中のひときわ大きな写真に、目がクギ付け。

 三段重だが、その値段が¥315,000。

 うーん、この値段なんと言えばよいのでしょうか・・・。

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2008/10/05

中華料理への長い道

 ふり返ってみれば、ここ一年ほど中華料理を食べていない。

7dsc01944 昨年の春から夏にかけて、本場で中華料理を食べることが数週間続き、一生分とは言わないが十年いや五年分ぐらいは食べたような気分になり、それ以来、中華料理店へ足が向くことがない。

 先日、蛎殻町から人形町へむかう途中、中華料理店のショーウインドウを前を通ったとき、急に酢豚が食べたくなった。これでようやく中華料理へ復帰できるかと思ったが、私が食べたいと思った酢豚は、野菜たっぷり+ケチャップ味+パイナップル入りというもの。この酢豚は、子供の頃学校給食や会社近くの定食屋で食べた、もはや和食と言っていいような日本風にアレンジされた料理で、中華料理とはほど遠い。でも私はこれが好きなのだ!

 どうもまだ本格的な中華料理へ気持ちが向かわない、はたして私の中華料理復帰への道は、どこまで続くのだろうか・・・。

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2008/10/03

ユニークな看板

 久しぶりに日差しがまぶしい金曜日の東京、

7dsc01913_2 御茶ノ水にも秋の日差しがあふれ、坂道に並ぶ建物を明るく照らしていた。

 郵便局へ向かう角にユニークな看板がある、

 その白く塗られた壁に赤青のストライプに黄色いUNIQUEの文字が、通りかかる人の目を引く。

 これぞユニークなユニークのための看板!

 もちろん白地に赤青のストライプといえば理容室。

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2008/10/01

SINKITIに会いにいく

 戦前の子供向け雑誌や本を見ると、どこかモダンな服装をした子供と野山や木々が、生きいきと描かれた絵に驚くことがある。

7dsc01869_2 風景画家としてよく知られる東山魁夷は、戦前、子供向けの絵を少年倶楽部やキンダーブックのために描いたことがあった。

 東山魁夷は、1933-1935年ドイツベルリンへ留学したが、その前後およびドイツ滞在中も童画を描きつづけ、そのなかにはロンドン動物園やドイツチロルの牧場を題材としたものもある。これらの童画には、東山魁夷の本名である、HIGASHIYAMA SINKITIのサインが入っているのでそれと知れる。

 いま「童画家・東山魁夷の世界」が、市川市東山魁夷記念館で開催されている。

 東山魁夷の童画が掲載された戦前の雑誌や本はもちろん、童画を描くようになった経緯を記す手紙や葉書、さらに貴重な原画も展示されている。特に僅かしか残っていない原画は、いまも美しい色合いを保っており、子供向けといいながらも精緻な描写とあいまって、みる者を感動させる。

 「童画家・東山魁夷の世界」の開催期間は、9/20-10/26。アクセスやその他情報は、市川市東山魁夷記念館のホームページを参照。

 上の写真は、市川市東山魁夷記念館の外観。

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