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2008/12/29

0.1gのこだわり

 部屋の大掃除をはじめたら、ラックのすみからレコードが出てきた。

 「弦楽のためのセレナード」(マリナー指揮、アカデミー室内合奏団)は1968/70年録音、見つけたのはキングレコードが1993年に再発売したもの。A面をチャイコフスキー、B面をドボルザーク、それぞれ内周ギリギリまで使い、一枚で二度美味しい組み合わせになっている。

 久しぶりに聴こうと、プレーヤーのスイッチを入れたらどうもおかしい。まだレコードに針を落としていなのにゴロゴロという音がする。なにしろこのプレーヤーは父親が買ったもので、もう30年以上経っているので相当ガタがきている。プレーヤーを点検したら、分解できるはずのターンテーブルとセンタースピンドルが固くくっついて離れない、スピンドルの底にあるプレートもすっかりオイルが乾きキズがついていた。これではノイズが出るのも無理はない、中古でもよいから良いプレーヤーを探そうか・・・。

 とりあえずオイルを差して動かしたら、少しノイズが下がったので針圧調整をやり直した。

7dsc03560_3 針圧は文字通り、カートリッジの針先にかかる力。おおよそ1~3g程度が一般的だが、なかには1.3g±0.2gとメーカーが指定しているものもあり、0.1g単位の調整が必要となるときもある。我が家のトーンアームは、針圧目盛りが付いているが、あまりあてにならず独立した針圧計を使用する。

 さてこの針圧計は今は電子式が主流だが、かつては様々な形式のものがあった。

 写真の天秤ハカリ式のものは父親が買ったものでたぶん30年以上経っているだろう、スライド式は私が買ったものだが、これも10年は経っているはず。

 天秤ハカリ式は、カートリッジに指定された重さだけ小さな円盤状の錘を積み、ハカリの腕が水平になるようにトーンアームを調整する。ところが一つ問題がある。一番軽い錘が0.5gなので、1.0、1.5、2.0、2.5gのように0.5g刻みしか測れない。したがってピッタリ1.8gは測れない。

 そこで登場するのが、もう一つのスライド式のもの。これは現行品でまだ入手可能だが、カートリッジで有名なSHURE社の SFG-2、スケールに0.5gから1.5gまで、0.05g刻みの目盛りがついている。最大が1.5gでは、1.8gは測れないと思われるかもしれないが、ご安心を。針を置く位置を変えることで、全ての目盛りを2倍に換算することができ最大3gまで測れるようになっている。 

 さて、この二つどちらが使い易いかと聞かれれば、これは圧倒的に天秤ハカリに軍配を上げたい。直感的で分かりやすい操作性はもちろん、錘のセットを全部つかうと最大6.5gと、SP用カートリッジの針圧までカバーしているスグレものだ。道具は凝りだすと、精密なものや多機能なものを求めがちだが、構造が簡単なものが一番使いやすいのは昔も今も変わらないのだ。

 それにしても、ついほかの事に気をとられて、大掃除が進まない!今年中に終わるだろうか・・・それが問題だ。

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2008/12/27

〆飾り@日本橋

 昨日は、地下鉄に乗れば、丸めたカレンダーをたくさん詰め込んだ紙袋を提げたサラリーマンとOLを見かけ。通りを歩けば、急に吹いた強い風にあおられて飛び散ったダンボールを、一生懸命追いかけるオジサンと、町は、どこかあわただしくすっかり歳末モード。

7dsc03542b さて、あまりにこの時季らしい光景なので、ちょっとシャッターを押すのはどうかと思ったが、大通りにしめ飾りのお店が出ていた。

 お店の横には、ミニチュアサイズの門松、鏡餅、さらにちょっと気が早いが七草の鉢まで並べられている。

 ビルが並ぶ日本橋の街だが、青々としたしめ縄、緑濃い松、紅白の正月飾りが並んでいるのをみると、やはり日本の伝統飾りと風景は、いいなという気持ちになる。

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2008/12/26

高品質ライブ音場の再現

 オーディオマニアに興味深いニュースが発表された。 ”NHKは、1月29日、東京フィルハーモニー交響楽団と共同で「高品質ライブ音場再現方式」の実験を行う”。簡単に言えば「演奏が行われている会場で集音し、それを別会場であたかも本物の演奏が行われているように再生する」実験らしい。

 じつはNHKは以前から、高臨場感システムを研究しており、その中に「高臨場感音響システム」というものがある。これは22.2マルチチャンネルという方式で、部屋の前後左右上下に22個のスピーカーと2個のサブウーファーを配置し、生に近い音場を再現することを目指している。

 たぶん今回の試みも、この22.2chの延長にあるのだろう。

 ところで、一部報道によれば”再生会場は非公開”となっているが、これはちょっと勿体ないような気がする。希望者を募集をして再生会場に座ってもらった方が実際の演奏会場の状況により近づくし、それに公共放送なのだから、その活動はもっとオープンしてもよいのではと思うが・・・。

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2008/12/25

サンタさんのスピードは・・・

 サンタさんの(飛行)スピードが判明!

7dsc02793b_3 北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)サンタ追跡本部は、日本の富士山のふもとを走る新幹線を参考に、同じく富士山付近をソリに乗り飛行するサンタクロースのスピードを計算した。

 その答えは、サンタさんは新幹線の100倍速い!

 と言われても、これってどの程度か想像がつかない。

 たとえば新幹線のスピードを時速250kとすれば、その100倍は25000k。マッハは時速1224kだから、サンタクロースのスピードは、おおよそマッハ20となる。

 なるほど、ほぼスペースシャトルと同じなんだ!

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2008/12/24

クリスマスメロディが響くとき

 クリスマスコンサートを目指して私鉄に乗る。午後の明るい陽ざしがあふれる電車は、意外なほど心地よく、朝の寒さが嘘のよう。

7dsc03479 乗り換えのため下車したターミナルでは、デパートもショッピングアーケードもクリスマスケーキの販売が始まっていた。クリスマスイブにはまだ1日早いが、祝日の買い物客を目当てにしたのだろう。

 アコーディオンのiwakiさんのクリスマスコンサートが行われるギャラリー平左衛門は、旧利根川運河に面した道沿いに竹林を従えて建っている。元は蔵だったそうだが、改装されてギャラリーとなり各種イベントを行っている。蔵といって窓を通して室内の所々に日が入り、それが白壁に反射して明るい。(ところでこの運河は、今は土手のはるか下に細い流れになっているが、かつては汽船も通っていた銚子と東京を結ぶ重要な航路だったそうだが、詳しいことは川歩きの話題のときにまた・・・)

 iwakiさんと黒川さん(ギター)で始まった演奏は、フランス、アメリカ、イタリア、アルゼンチン、ベトナムを舞台にした曲が続く。二つの楽器がまるで掛け合いをしているように、ときに力強くそして優しく蔵の中に響いてく。美味しいお茶とケーキ付きの休憩を挟んで第二部になると、ボーカルのkeiさんの温かい歌声が加わり、蔵の中の雰囲気は一層優しくなった。

 クリスマスメロディを挟んだ演奏が終わる頃には、蔵の中に差し込んでいた日差しもかげり、竹林の上に広がる空も暗くなりはじめていた。演奏の余韻にひたりながら駅に向かえば、鉄橋の向こう側に陽が沈み、空気が少し冷たくなる。心地よい冬の一日が暮れ始め、気分はすっかりMerry Christmas。

 皆さんMerry Christmas

 なお、iwakiさんは、来年は新たな方向を目指すそうですが、このメンバーでのライブコンサートがあと一回、25日に両国ペールギュントで予定されています。

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2008/12/22

迷宮を歩く

 毎年、年末になると東京のTVニュースに必ず登場する光景がある。築地場外市場とアメ横だ。お正月用品を買い求める人ごみは、この時期のニュースの定番、どのTV局もまるで申し合わせたかのように買い物客の姿を放映する。まるでここに来なければ、東京人は年が越せないような取り上げ方をする。

7dsc03302b 先週、都内を地下鉄で移動中、すこし時間の余裕があったので築地駅で下車して場外市場を歩いてみた。

 訪れたのは午後2時すぎなので、お店は営業時間を過ぎているだろうし、たとえ開いていても歳末の買い物にはまだ早いので、人出は少ないだろうと思ったらこれが大外れ。狭い路地には人があふれ、新巻鮭、数の子や黒豆などのお正月食品がいたる所に山と積まれていた。この時期でこの人出だから、年末になればはたしてどうなるか心配になるが・・・。

 ところで築地場外市場は、食材はもちろんだが調理器具のお店がある。これが面白い!

 プロが使うのだから、これはいい道具なのだろうと思い込みもあるが、どれを見ても欲しくなってしまう。その昔、早朝の電車に乗ると、竹で編んだ丈夫そうなカゴを持ってるおじさんを見かけたが、ああいう調理器具とは違う道具類もずらっと並んでいる。ここは、半日、いや一日いても飽きないかもしれない、ちょっとハマリそう。

 それにしても築地場外市場はまるで迷宮、ここをスイスイ歩けるのはやはりプロだけかも・・・。

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2008/12/19

黄昏

 都心へ出かけた帰り、電車で荒川を渡る。

7dsc03190 窓の外を見れば、地平線に建物のシルエットが黒く浮かび上がり、空のふちが赤く染まる。空は地平線から上に向かって赤から黄をへて紺色、川面全体は黄金色に輝いている。黄昏と言うのだろうか・・・。

 黄昏といえば、ヘンリーフォンダとキャサリーンヘップバーンが出演した映画(1981年)があった。年老いた父とその娘を静かに描いたような作品で、ジェーンフォンダがプロデュース・出演し、ヘンリーフォンダにアカデミー主演男優賞、キャサリーンヘップバーンに4度目の主演女優賞をもたらした映画の邦題名が「黄昏」だった。ヘンリーフォンダは長い映画キャリアを持ち数多くの作品に出演したが、この作品で初めてアカデミー主演男優賞を受賞、そして翌年死去しこれが遺作となった。

 ところで映画「黄昏」を検索したら、原題が「On Golden Pond」となっていた。、直訳すれば”金色の池(湖)”と言うのだろうか、たしか映画の中にも夕陽が反射している湖のシーンがあったような。映画「黄昏」の舞台となったニューイングランドとはだいぶ違うが、広い荒川の夕暮れの景色も”黄昏”という言葉が似合うように思う。

 荒川を渡る電車から撮影

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2008/12/17

ブルークリスマス

 街にクリスマスの飾りつけ、

7dsc03179 3~4年前からだろうか、ブルーのクリスマスイルミネーションが目立つようになってきた。高輝度の青色発光ダイオードが登場して以来、イルミネーションは青と白色を組み合わせたものが多い。

 LED(発光ダイオード)は、従来の電球より低消費電力でなのでエコである、発熱が少ないので並木の枝に取り付けても木にやさしいということで、あっというまにイルミネーションの主役になった。しかし、これはブルークリスマスを知る世代だからかもしれないが、どこも同じような青色となると、ちょっとどうかと思ってしまう。

 やはりクリスマスイルミネーションは、明るいブルーよりもほの暗くても温か味のある色がいい。街角で金銀赤のモールや飾りをつけた緑のツリーを目にするとほっとする。

 日本橋にて。

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2008/12/15

もう一つの空き地

 裏通り、古い家が取り壊され、表通りにある中華料理店の裏側が見えるようになった。

7dsc03142 表通りから見れば、中華料理店の右隣はすでに空き地になり銀色のパネルが連なり、左隣りは時計屋と24Hコインパーキング、裏通りも数軒先が空き地。いづれ大規模開発が行われるのだろう。

 それにしても、この裏側の景色は何と言えばよいのだろうか。

 灰色の壁にメタルの構造物が鈍く光る建物は、料理店というよりも秘密工場のような・・・。

 日本橋の裏通りにて。

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2008/12/10

五つの輪

 私鉄の駅近くで、建物の正面に五つの輪を付けた建物を見つけた。

7dsc02696 さて、この模様を何と呼べばよいのでしょうか。間違っても逆さ五輪マークなどと言っていけません。なにしろあちらは使用が厳しく制限されており、勝手に建物につけることはできないはずです。まして逆さ五輪などと安易な想像は、この看板に失礼というものでしょう。

 よく見れば五輪マークとは色順も違いますし、白い輪は五輪マークにはありませんので、この上に二つ下に三つの輪を組み合わせたものは全く別なデザインと言えます。ここは是非とも地元の人に話しを聞きたいと思ったのですが、シャッターが閉まり、人通りも全くなく・・・。まあー、あえて詮索しないのも大人の態度かなと。
 
 それにしても年月を経たためでしょうか、左右のネジリ棒のような飾りを含めて、淡い色合いがいい感じでした。

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2008/12/08

坂道酔いの午後、「明治百話」をみる

 昨日は芝居「明治百話」をみるため神楽坂のTheatre iwatoへ、開場まで少し時間があったので周辺を歩いてみました。

7dsc03123_2 坂道と曲がりくねった狭い路地が縦横に走る神楽坂は、今まであまり歩いたことはない。XYに加えてZ軸方向に細かく変化する地形に、どうも体がついていかない。すこし大げさだが、船酔いならぬ坂道酔いをしそう、路地を自分の家の庭のようにスイスイ歩ける人をみると羨ましくなる。

 勇気をふるって路地に飛び込めば、小さなスペイン料理レストラン。さらに路地を左に曲がり自転車が置かれている路地を右に曲がれば行き止まり、しかしそこにはフレンチレストラン。曲がる方向を間違えると行き止まりとなる迷路状態だが、道なりに進んだらいつのまにかに本通り(早稲田どうり)に出た。

 大通りの坂道を歩き開場時間も間近となったところでIwatoへ向かえば、入り口でアコーディオン奏者のiwakiさんに出会う。開場の後方に席を確保して開演を待てば、次々座席がうまり満席。照明が暗くなると同時にパーカッションが鳴り響きいよいよ開演。

 さて、ここからは芝居「明治百話」の話しをすべきところですが、それは皆さんがたくさん書いているので詳しいことは省くとして・・・江戸と明治、柳橋と新橋、銀座と佃島など新旧世界の虚実が、山田風太郎の小説のようにうまく組み合わされていて、とても楽しめました。

「明治百話」の初日:MyPlace
「明治百話」:aki's STOCKING
『明治百話』舞台稽古@iwato:kaiwai散策

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2008/12/03

ニッポンの縁起食・なぜ「赤飯」を炊くのか

 いよいよ師走に突入、先月までは気が早いなと横目で見ていた「おせち料理」の広告も、その中身が急に気になりはじめます。

Photo それにしても、なぜ新年にお屠蘇を飲み、おせち料理やお雑煮を食べるのでしょうか。黒豆・きんとんなどには、どのような意味があるのでしょうか。また、お祝いのときにどうして赤飯を炊くのでしょうか。このごろは季節感が薄れたとはいえ、季節の行事と料理はいまだに密接に関係しています。

 こんな疑問に答えてくれるのが、「ニッポンの縁起食・なぜ「赤飯」を炊くのか」(柳原一成・柳原紀子:2007年、NHK出版)。

 おせち料理・赤飯については本を読んでいただくとして、今回は、寒くなるこの時季に特においしくなる「鴨なんばん」の話しをしましょう。

 上記の本では、”なんばんは「難波」。かつての大阪・難波がねぎの産地だったことからきています。つまり「鴨の難波」なのです。”という難波ねぎ説を紹介しています。ただし、この本でも南蛮ととらえる向きがあると書いていますが、鴨なんばんは、長崎の南蛮料理を参考にしてうまれた南蛮説もあり、こちらも根強く支持されています。

 ところで南蛮という字がついても、カレー南蛮やアジの南蛮漬けとなると、ネギはネギでも玉ねぎが多いようです。玉ねぎとなると、どこか洋食の感じがして外国の料理のように思われ、がぜん南蛮説が有力となります。しかしこれも、長ネギカレーがあったように、長ネギでも玉ネギでもネギには違いないから「カレー難波・カレーなんばん・カレー南蛮」だという解釈もできます。

 どうも「鴨なんばん」ひとつをとっても、その語源はなかなかはっきりしませんが、この時季になると鴨なんばんが美味しくなることは皆さん一致しているようです。

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2008/12/01

日曜は都電で古本市へGO!

 晴天の日曜日、都電荒川線に乗る。

7dsc02940 11月最後の日、雑司ヶ谷にある鬼子母神通りで「みちくさ市」が開催された。

 チラシによれば、”みちくさ市は、商店街の軒先を利用した古本マーケット”とあり、主催は商店街、協賛が早稲田・目白・雑司が谷の古本イベント集団として知られる「わめぞ」となっている。簡単に言えば、ストリート系フリマ古本市だろうか。

 風もなく暖かい空気につつまれた商店街に着けば、路地の所々に知った顔。古本師匠からはじまり、Kさん、Tさんなど、いずれも谷根千の一箱古本市などで会った方々。師匠のところでちょっと気になる本があり購入、古本おみくじを引いたら「吉」、さらに心の言葉に「貧乏居間なし」を頂く。「吉」ならば良しとしたいとこだが、このごろ居間が仕事場状態になっているので「貧乏居間なし」の言葉がチクリと胸を刺す。

 帰り道は都電で町屋へ、乗った車両は昭和31年9月製造、あの3丁目の夕日の時代。巣鴨地蔵の最寄り駅となる庚申塚駅からどっと乗り込んできた乗客も王子で大半が降り、その後はのんびりローカル線モード、電車に揺られながら買った本を開く。巻末の年表で「流れる」の映画化も昭和31年であることを知る。

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