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2010/09/15

フレンチ・イセッタ

 3枚購入すれば特価というDVDセールの数合わせで「パリの恋人」(パラマウント、1957)を購入。フレッドアスティアとオードリーヘップバーン共演による歌あり踊りありの作品だが、それ以外にも興味深いシーンが満載。

Velam_isetta フレッドアスティアは、ファッションカメラマン役。二眼レフ(ローライ)を3台ほど首から提げて、つぎつぎ撮りまくる。カメラを逆さまに高く掲げる二眼レフならでは撮影シーンもある。協力者として写真家リチャードアドベンの名があるところから、そのスタイルを真似たのだろうと、ここまでは写真ファン向けの話題。

 オードリーヘップバーンは、グリニッジビレッジの古書店の店員役。うらびれた古書店として登場する本屋のセットは、左右にスライドするハシゴが書棚に付き、地下室へ下りるラセン階段が店内中央にあるなど、なかなかいい感じの古書店。こんなお店があったら毎週通ってみたくなると、これは古書店マニア向けの話題。

 しかし、なんといっても興味深いのは珍しい乗り物がつぎつぎ登場するところ。

 アメリカからパリへ向う飛行機は、TWAのロッキードコンステレーション。垂直尾翼が3枚ある、最も美しいプロペラ旅客機と言われたコンステレーションが離陸・飛行・着陸する。パリに着けば、当時の最新型であるプジョー203が走り回るなど、まだ高層ビルなどないパリの街の姿。

 さらにファッションショー会場に現れないオードリーヘップバーンを探してファッション誌編集長とフレッドアスティアが乗るクルマは、フレンチ・イセッタのVELAM ISSETA。イセッタ(ISSETA)は、イタリアISO社により設計・製造された排気量250-300ccの二人乗り小型車。ヨーロッパ各国で製造され、ドイツはBMW ISSETA、フランスはVELAM ISSETA。その特徴は、ボディ正面にドアがあることで、映画ではそのドアを開けて乗り込みクラクションを鳴らして走り出すシーンが登場する。

 さて映画のストーリーだが、パリを舞台にした大人のラブストーリー。原題はFunnyFace、ガーシュインのスタンダードソング満載のアメリカンミュージカル。アスティアの達者なダンスに比べて、オードリーのダンスがどこかバレエ風なのが印象的。

 写真は、VELAM ISSETA (AUTOMOBILE REVUE 1958より)

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