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2010/10/31

第二回ふるほん日和終了

 雨にも負けず、風にも負けず、第二回ふるほん日和は無事終了しました。

7dsc08142 朝から大雨、しかも夕方には台風が上陸するかもという天気でしたが、ふるほん日和は、寺島集会所と鈴木荘の二会場で開催。じつは、これら会場は、主催者が雨に備えて確保してあったもの、その完璧な準備にただただ感謝。

 悪天候を考慮して、いつもより荷物を減らしてリュック一個を担いで寺島集会所へ向かいました。

 出店登録し早速開店準備、お隣は脳天松屋さん。松屋さんとは谷根千などの古本イベントでお会いしたことがあり良く知っているので、二人の本をまるで一店舗のように並べました。似たような分野の本を持ってきても、一冊もかぶらないという絶妙な組み合わせで開店。

 会場は、古本・雑貨・似顔絵・ハンコ屋さんなどずらりと並び、ちょっとしたマーケット。心配だったお客さんも、昼すぎから次々と来場、買い物を楽しんでいかれました。途中、ラジオ中継が入ったのですが、レポーター紹介時だけ店主の皆さん一瞬シーンと静かになったものの、すぐにそんなことを忘れて本の話に夢中となり、気がついたときはラジオ中継はもう終わったのかとなりました。古本パワー恐るべしです!

 ふり返ってみれば、やはり悪天候のせいか、家族連れの人出が少なかったのが残念でしたが、鳩の街商店街イベントスタッフ・ふるほん日和スタッフの抜群のサポートもあって、外は冷たい雨にもかかわらず会場は一日中熱気に包まれました。

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2010/10/25

東京の秋は古本イベントの季節

 日差しがないと、空気の冷たさを感じるようになった。

5dsc01109 このあいだまでは明るいシャツ姿ばかりだった街は、濃い色の上着姿にかわり一気に秋模様。なかには厚いニットのジャケットやダウンを着ている人もいるが、いくらファッションとはいえこれはすこし早すぎだろう。

 ところで、今月・来月は本のイベントが続く。

 今週27日(水)~11月3日(水)まで神保町で「神田古本祭り」、 30日(土)・31日(日)は「神保町ブックフェスティバル」、そしてスカイツリーのお膝元である向島では30日(土)に「ふるほん日和」と「すみだ向島百花園古本市」が同時開催される。

 30日(土)は神保町と向島のイベントが重なるが、この二つの街は半蔵門線でつながっている。東武線乗り入れの電車に乗れば、神保町~曳舟間は20分しかかからないので、両方とも回ることが可能である。

 さらに11月になると19日(金)~21日(日)、深川で古本イベント「第二回ふるほんばし」が開催される。こちらは、近日中にイベント詳細およびが参加募集要領が発表される予定だが、今年から参加店舗が増えるので要注目・乞う期待である。

向島古本イベントの案内は、

ふるほん日和ブログ(10月30日)
鳩の街通り商店街のホームページ

すみだ向島百花園古本市(10月30日)
向島百花園のホームページ

写真は向島百花園のザクロ

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2010/10/22

SL1200終了

 SL1200が製造終了となった。SL1200という型番でピンとこない人には、まったく興味のないニュースだろうが、ピンときた人にとってはついにこの日が来たかとなるはずだ。

Sl1200 SL1200は、テクニクス(松下電器)のレコードプレーヤー。初代登場は1972年だから、38年間製造されたロングセラー製品。生産累計は、MK6発売時に350万台を超えていたそうだ。

 1982年CDが登場し多くのレコードプレーヤーが消えていった中で、SL1200が生産を続けられていたのは、海外ユーザーとくにDJの圧倒的な支持があったからである。立ち上がりが速いこと、スピードが可変できるなど、取り扱いが簡単、丈夫であることにDJが注目して使用したからである。もちろん通常のオーディオ用にも使用でき、MK4はオーディオマニア向けであった。

 ところで製品開発にあたっては市場を十分に調査し、その要求にあったものを開発するのが良いとされているが、どうもそれだけでないようだ。

 SL1200が最初に開発された頃は、まだDJの存在や彼らの使い方などは全く考慮されていなかったはずで、DJの市場要求などは製品に全く反映されていない。SL1200の持つ機能や基本デザインは、開発エンジニアのこだわりというかセンスによるものが大きいような気がする。

 最近、魅力的なオーディオ製品が登場しないのは、開発者が現状のマーケットばかり気にして自らのこだわりを忘れているからではないだろうか。かつてのウォークマンや最新のiPodがそうであったように、新たなマーケットを作り出すような製品を開発してほしいものだ。みんなワクワクするような製品を待っているのだ!

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2010/10/17

秋の向島へ

 10月30日に予定されている「ふるほん日和」は鳩の街商店街を会場としているが、同じ日に向島百花園で「向島百花園古本市」が予定されている。二つの会場の距離は1km・徒歩15分ぐらいである。

5dsc01094 先日、その向島百花園を訪れた。

 ここは萩のトンネルが有名だが、都心ではあまり見かけない野草も多くある。訪れたときは、ちょうどススキが淡い黄色の穂を膨らませ、ウメモドキは枝一杯に赤い実をつけ、ザクロは大きな実をはじけ始めていた。

 このごろ季節の移ろいがあいまいな気がしていたが、草木は確実に秋に向って進んでいるのを実感。

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2010/10/16

「西方の音」を読む

 またステレオの調子が悪い。ちょっと大きな音量になると左チャンネルが時々ビビル。この種の問題の経験者なら分かると思うが、間欠障害とかIntermitent Failureなどと言われる時々起きる障害は、一番厄介である。数年前にも同じような症状になったが、そのときは原因が分かるまで3ヶ月ぐらいかかったが、さて今回はどうだろうか・・・。

Seihonooto_2 ところでこの一週間、「西方の音」(五味康祐、新潮社)を読んでいる。いま五味康祐の名を知る人は少ないだろう。五味康祐は芥川賞作家だが、その後の剣豪小説(柳生武芸帖など)で人気作家となり、麻雀や手相鑑定などでテレビに出演していた。もし今の時代に生きていれば、ワイドショーに取り上げられるような問題もあった人物だが、クラッシクレコードを愛する人物でもあった。

 「西方の音」は、音楽全般に関わることに加えてオーディオ装置について芸術新潮に連載された文章をまとめたもの。

 剣豪小説で人気がでた五味は、高名なオーディオ評論家の推薦にしたがって高価なオーディオ機器を購入するのだが、まったく気に入らない。自宅に大型コンクリートホーンまで作ったがそれもダメ、助言にしたがって次々新たな装置に買い換えるが、ことごとくハズレる。

 もしかして五味の聴く能力に問題があるのではと思うかもしれないが、戦前、彼の実家は、興業主であり映画館も経営していた。その映画館には当時の最高級スピーカーであったウェスタン社製のスピーカーがあり、彼はそれを聴いて育ち。家には居候の芸人もいて、彼らが弾く楽器の良し悪しも良く分かる子供だったそうだ。

 その五味が、最後に行きついたスピーカーがタンノイである。それも最高機種のG.R.F.Autograph。彼は、これこそコンサートホールの雰囲気を再現する最高のスピーカーだと激賞した。彼のこの評価は、日本のオーディオマニアに伝わる「クラッシクならタンノイ」という、いまも語り継がれる伝説を広めるのに大きな影響を与えた。

 それもあってか、タンノイG.R.F.Autographは、一時期高級オーディオショップの定番展示品となっていたが、それらを実際に聴いてみると、それほど良いと思わないことがあった。しかし、これをもって全てのG.R.F.Autographを評価していけない。じつはG.R.F.Autographは、スピーカーユニットを納める複雑な構造の箱が重要なのだが、その箱がオリジナルでないものもあった。もともと手作り品なので製品ごとにバラツキがあるし、ましてノンオリジナル品となれば、たとえ材料や寸法がオリジナルと同じでも、図面に表れない製造ノウハウが反映されずオリジナルと同じ音の箱を製作するのは至難であったはずだ。

 ところで「西方の音」など五味の音楽・オーディオ関係の本は、新刊本屋の棚では見かけないが、いまも新潮社から入手可能。紙の本は新潮オンデマンドブックス、ファイルは新潮オンラインブックスでそれぞれ購入できる。また、角川から発売されたランティエ叢書「ベートーヴェンと蓄音機」(五味康祐)にもタンノイの話が収録されているので、もし近くの本屋で入手できればこれがおすすめである。

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2010/10/12

「ふるほん日和」で鳩の街を読む

 春の「ふるほん日和」で訪れて以来、鳩の街を舞台とする作品が気になっている。

5dsc00882 図書館で”鳩の街”をキーワードとして検索すると、永井荷風、田村泰次郎、吉行淳之助の作品が見つかるが、ここでは吉行淳之助の作品を取り上げてみよう。 

 「原色の街」(吉行淳之助)は、昭和31年に発表された長編小説。その舞台となる地は、”隅田川に架けられた長い橋を、市街電車がゆっくりした速度で東へ渡って行く。その電車の終点にちかい広いアスファルト道の両側の町・・・小路が口をひらいている”とある。東京の地理に詳しい人ならば、これだけでおおよそどの辺りか分かるが、具体的な町名は明らかにしていない。

 その後、吉行淳之助は、昭和43(1968年)年に鳩の街を訪れて「私の小説舞台再訪」という短い文章を残している。かつて通った町の変貌と人々の生活の様子を述べるとともに、「原色の街」の原型となった作品を昭和25年に書き、作品の中に登場する言葉を、鳩の町に住む人物から直接聞いたこと、この地が「原色の街」の舞台であることを明らかにしている。また芥川賞を受賞した「驟雨」の舞台は、新宿二丁目であることも明らかにしている。

 「原色の街・驟雨」は新潮文庫、「私の小説舞台再訪」は「私の東京物語、吉行淳之助」(文春文庫)に収録されている。

 最近の鳩の街となると、東京本エッセイである「あの人と歩く東京」(小沢信男、筑摩書房、1993年)に、わずかであるが鳩の街が登場している。小沢信男は、友人である詩人の辻征夫(つじゆきお)と一緒に向島付近を歩き、鳩の街商店街を通り抜けて墨田川高校へ向っている。墨田高校は辻征夫の母校であり、同校出身の作家には半藤一利、宮部みゆきがいる。またアルフィーの坂崎幸之助も同校出身。

 さて現在の鳩の街は、ゆるゆるとのびる商店街に左右から路地がつながり、その奥に住宅やアパートがびっしり建てこんでいる。商店街といっても狭い道路で大きなクルマが入りにくく、大規模開発はできそうもない。しかしそれがさいわいしたのか、所々に古い建物がそのまま残されており、それをカフェやギャラリーとする若い店主もいて、懐かしさと新しさがミックスされた不思議が雰囲気がただよっている。

 この鳩の街商店街の公園・お店を借りて第2回「ふるほん日和」が、10月30日(土)に予定されている。また同じ日に向島百花園では第2回「すみだ向島百花園古本市」が予定されている。

 鳩の街の最寄り駅は曳舟駅または押上駅、水戸街道沿い東向島1丁目交差点近くにあるスーパーたじま、その横の路地が鳩の街商店街の入り口(写真)。

「ふるほん日和」の案内はこちらへ
「すみだ向島百花園古本市」の案内はこちらへ


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2010/10/02

彼岸花@清澄庭園

 秋の野山で目につく花と言えば彼岸花。

5dsc01012 はるか遠くからもそれと知れる真紅の美しい花だが、好きですかと問われると返事に困ってしまう。子供の頃、”彼岸花は、毒があるから触ってはいけない”と大人たちから言われたことが尾を引いているのか、どうも同じ秋の草花であるコスモスなどと同じようには受けとめることができなかった。

 しかし歳を経るにつれて、どこかに毒を含んでいるかもしれないという、彼岸花の危うい存在もありかと思うようになった。

 ところで、映画監督小津安二郎の作品に、そのものずばり「彼岸花」という映画がある。さらに「秋日和」「秋刀魚の味」など、小津作品には秋にちなむタイトルをもつものがある。映画のストーリーはともかくとして、小津が秋という言葉を好んだことは間違いないだろう。

 小津は深川生まれ。清澄通り深川一丁目付近の歩道に「小津安二郎誕生の地」の碑、小津橋に近い古石場文化センターには小津安次郎展示コーナーがある。となれば彼岸花を、秋の深川で見るのは自然な流れであろう。

 いまその彼岸花が、澄庭園でほぼ満開となっている。公園奥にある水辺の所々に小さな群落が点在しており、それぞれ数輪の花をつけている。株によってはまだツボミのものもあり、10月10日ぐらいまでは花が楽しめそう。

 写真は清澄庭園の彼岸花。

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