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2011/02/13

音の出る雑誌

 活字+音となると現代なら電子ブックとなりそうだが、かつて音の出る雑誌があった。

7dsc08595 薄いビニールシートできたレコード(ソノシート)が入っていた雑誌である。ソノシートは、柔らかく曲げることができるので雑誌の間に挟むことができ、音楽だけでなく朗読や語学練習などに幅広く利用された。

 朝日ソノラマは、朝日ソノプレス社(朝日新聞社が出資した会社)から発行された月刊誌。1960年8月発売の9月号(昭和35年)をみると、20ページほどの本文の間に6枚のソノシートが綴じられている。雑誌の中心に穴が開き、ソノシートのあるページを開いたら雑誌全体をそのままレコードプレーヤーにのせることができる。回転数は、LPと同じ33回転、音溝は片面のみである。

 50年前に作られたこのソノシートを聴いてみた。

 現代の軽量針圧のプレーヤーでは、雑誌の反りを拾って時々針飛びを起こすので、少し針圧を増やして再生。

 1枚目の”さらば夏の光よ”は、その昔のNHKラジオの昼のいこい調のゆっくりしたナレーションで始まる天竜下りの話。実況録音とナレーションを組み合わせた内容は、まさしくかつてのNHKラジオドラマの世界。記事の署名は、串田孫一。2枚目の”歌う越路吹雪”は、シャンソン風の語りと歌をまじえたオリジナル曲、当たり前だが越路吹雪の歌声がとても若々しい。記事の署名は森岩雄、作詞・構成には岩谷時子の名前がある。

 どんーと飛ばして6枚目のソノマンスリーは、7月にあった池田内閣成立、本山事件犯人インタビューという社会記事。

 なるほど、これは音で聴く総合月刊誌。インターネットもデジタルカメラもないアナログ時代のマルチメディア雑誌だ。

 写真は朝日ソノラマと付録、赤いのは板厚を3.3倍とした両面形ソノシート(ケイブンシャの超厚盤ハイシート)で映画音楽が収録されている。

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