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2014/04/13

味覚極楽をよむ

 子母澤寛に「味覚極楽」という書物があることは、伊丹十三の本「女たちよ」で知った。”箸を使う時、先を六ミリしか汚さなかった達人が、小笠原家の先祖にいた。このことを私は子母澤寛氏の「味覚極楽」という書物から学んだ”というわずか3行ほどの記述からだった。

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 「味覚極楽」を古書店で探しはじめたが、どれも高価でなかなか購入まで至らなかった。あるとき龍星閣版が格安で売られているのをみつけ購入、もちろん最初に読んだのは、あの小笠原家の先祖の話がある「砲煙裡の食事」(子爵 小笠原長生氏の話)。

 それは、小笠原家は礼法で知られる家、「その何代目かの人間が京都へ使いに行き宮中で御膳をだされたおり、公卿たちが隠れて食べる様子を見ているのに気付き、まるでぶっかけ飯のようにわざと乱暴に食べたが、その箸先は二分ほどもよごれていなかった。小笠原流というのは形式ばかり論ずるがそんなもんじゃない」という話だ。もちろん伊丹十三の「箸先を六ミリ」は、二分をメートル換算したもの。

 ところで、本に限らないが探していたものが一度みつかると、なぜか次々みつかることがある。この本も龍星閣版につづいて中公文庫版、さらに新評社新書(カメノコ・ブックス)版をみつけ、三冊がそろってしまった。いくら判型ちがいとはいえ、これは少しやりすぎかもしれないが、これもなにかのめぐり合わせだろう。なお味覚極楽は、中公文庫からいまも入手可能。

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