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2014/11/09

WOW!

 WAY OUT WEST (略称WOW)は、関西で発行されているジャズのフリーペーパー、いわゆる無料の月刊ジャズ情報誌。フリーとなると数ページの小冊子のように思うかもしれないが、表紙を含めてたっぷり28ページ、しかも内容は、特集記事、コンサートスケジュール、連載エッセイと充実している。

 執筆陣も多彩、たとえば連載エッセイ「本の中の、ジャズの話」は、京都の古書店善行堂の店主でありジャズ好きでもある山本善行が担当、今月号(2014年11月)は、村上春樹の最新刊「セロニアス・モンクのいた風景」をとりあげている。巻末に大阪・神戸・京都のジャズ関係のお店の地図を載せたJAZZ MAPもあり、関西に行く機会があったら、これを手に歩いてみたくなる。

 WOWは、都内の大型CDショップで入手可能だが、確実に入手するなら定期購読、またバックナンバーの一部はアーカイブサイトで観ることができる。

 ところでWOW今月号のインタビュー記事で、スイスのジャズ・ヴァイオリニストであるトビアス・プライシクが、”スイスには、もうほとんどCD屋がない。・・・ヨーロッパではスポティファイ(Spotify:ストリーミング配信サービス)がとても人気”と語っている。じつは以前あるジャズ喫茶で、海外メディアの取材を見かけたことがある。そのときの取材テーマが、日本ではいまだに音楽がパッケージメディア(CDなど)で多く流通しているだった。どうやら海外からみると、日本の音楽流通はガラパゴス状態に見えるらしい。ガラケーならぬガラオンだろうか。

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2014/11/02

赤瀬川カメラ本のあとがき

 老人力や路上観察学入門などの著作がある赤瀬川原平は、カメラとくに中古カメラに関する本も数多くだしている。そのカメラの特長をうまくとらえた手描きイラストと読みやすい文章は、美術家であり作家でもあった赤瀬川ならではだろう。そのような本の1冊のあとがきを読んだとき、”えーそうなのか!”と驚いたことがある。

 「中古カメラウィルス図鑑新版」は、小学館ショトルシリーズとして2000年11月1日に発行。そのあとがきに、”この本は以前に手違いで、間違った状態のものが一部世に出てしまったが、それは直ちに回収。これは全面的に文章を書き換え、写真構成も正した改訂新版である”とある。

 じつは回収されたとされる旧版(2000年6月20日発行)を発売時に購入していた。たしかに新版は、旧版になかった目次が追加されているし、取り上げたカメラの機種も増えている。それならば新版を増補改訂版とするだけでよさそうだが、あえて旧版を回収したのはどのような事情だろうか?

 新旧を比べると、あることに気づく。奥付をみると、旧版では赤瀬川の名前は編者となっているが、新版では著者となっている。本文の内容も、聞き書きのようなものから著者自らの語り口調に変更されている。たぶんこのあたりに何かあったかもしれない。それにしても、あのあとがきは、自分が納得できない作品は世に出したくない、自分が書きたかったのはこういう本だという、どこか気持ちの強さを感じさせる文だ。

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