行商列車が行く
先日、友人の車で京成日暮里駅へ送ってもらったとき、話が行商専用列車になった。千葉の成田あたりから上野まで運行していた電車で、大きな野菜カゴを背負ったおばさんたち専用の列車である。
子供の頃は、我が家にも、カゴを背負ったオバサンが来ていた。新鮮野菜の産地直送宅配という、じつに便利で贅沢なシステムだった。朝一番で収穫された旬の野菜を、カタログでなく現物を自宅で確かめたうえ買えるのである。最近の訪問販売はあやしいものもあるが、野菜のオバサンは、何年も通っているので買うほうも安心していたし、売るほうも、この家はこの時季にどんな野菜を買うか分かっていたので、じつに無駄がなかった。こんな素晴らしい流通システムが他にあっただろうか。
今日、たまたま京成電車にのる機会があり駅の時刻表をみたら、行商専用列車の注意書きが貼ってあった。最後尾1両だけとなっているが、いまも行商列車が走っているのである。
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