みんなの寅さん
出張もおわり、ようやく通常の生活に戻り始めたとたん仕事のメールがどっと来た。例によって、細かい指示やコメントをたくさん頂いたが、出来る範囲でコツコツと処理することにしよう。
さて今週の通勤本は、「みんなの寅さん」(佐藤忠男、朝日文庫)だ。いまさら寅さんと思うかもしれないが、いまだから寅さんを読んでみようという気分なのだ。寅さんをマンネリとして軽くみる人がいるが、長く続くものには、それなりのパワーがあるように最近思い始めている。たとえ結末は分かっていても、その確立された様式のもつ安心感にひかれて、どうしても見てしまう水戸黄門のように、寅さんの映画はひとつの様式を確立したように思う。
それは現実の世界からちょっと離れているが、昔はいたよねとか、こんな人がいたらいいな、という感情を呼ぶようだ。こういう気持ちは、たんなる数字や法則では推し量ることはできず、普通の仕事であれば切り捨ててしまうものだ。しかし、このような気持ちにうったえるものが、本当は大事なような気がする。
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