植木等逝く
植木等さんが亡くなれた。TVでは、昭和を代表する喜劇映画役者のように紹介されているが、子供の頃、シャボン玉ホリデーを見ていた私には、ギャグと音楽の面白さを教えてくれたオジサンという存在だった。
植木さんの訃報を聞き、早速、部屋のすみに積んであった「植木等と藤山寛美、喜劇人とその時代」(小林信彦)を取り出してきた。この本は、実際に一緒に仕事をした小林さんだから知る植木等とクレージーキャッツの活動の歴史が、その当時の関係者の実名とともに詳しく語られている。TV番組だけでなく映画についても多くのページを割いているので、クレージーキャッツ映画史とも言える。
今回の植木さんのニュースで一番驚いたのは、その80歳という年齢。植木さんは、TVで最初に見たときからオジサンさんだったが、自分のなかではずっとオジサンのままなのだ。自分が歳をとったことを棚に上げた思い込みだが、植木さんは、いつも僕らを笑わしてくれる歌の上手いオジサン、そして谷啓さんは、トロンボーンが上手いジョークの好きなオジサンさんだ。その後活躍したドリフターズは音頭しか思い出さないが、クレージーキャッツや植木等さんはジャズやポップスなどの外国音楽が似合っていたステキなオジサン達だった。
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