亀久橋(深川冬木・平野)
運河が少なくなったとはいえ、深川はいまだに水の町であり、いまも昭和初期に架けられた橋が数多く残っている。
関東大震災は、隅田川をはじめに深川地域の橋に大きな被害を与えた。たとえば現在の永代橋や清澄橋は、震災復興事業としてそれぞれ大正15年、昭和3年に架けられたが、これらに加えてこの時期にたくさんの橋が架けられた。下町文化No.238(江東区教育委員会発行)によれば、「深川区・城東区では昭和元年から7年の間に154もの架けられ、特に昭和4、5年で105橋と集中して架けられました」とあるように、その数は非常に多い。
深川仙台堀川にかかる亀久橋は、昭和4年12月に完成した、これといって目立つ橋ではないが、よく見れば柱の一部に色ガラスを埋め込んだり、鉄橋上部もまっすぐな鉄骨そのままでなく曲線を組み合わせてデザインしている。震災復興という苦しい状況にあっても、画一的にせずにそれぞれの橋ごとにデザインをし、それを実現した人々はどのような考えをもっていたのだろうか。
2010年12月20日追加
2010年9月5日、深川ふるほんばし+第一回橋巡りミニツアーにて、夕景の亀久橋を渡りました。その時の写真およびレポートを第一回橋巡りミニツアーハイライトとしてまとめました。こちらもご参照下さい。
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コメント
あ、亀久橋!
深川界隈に架かる橋のなかで、わたくしのもっとも好きな造形がこの橋なのです。
その次は、牡丹町通りが平久川を渡る「平久橋」です。
仰るように、それぞれの橋が特徴を持っていますので、堀川を渡るのが、とても楽しいです。
わたくしも亀久橋の写真を、月曜、火曜とアップする予定でございます。もしお時間ございましたら拙ブログを覗きにお越しくださいませ。
投稿: M.Niijima | 2007/08/06 01:39
Niijimaさん、こんばんは、
私も、亀久橋は、構造は単純ながら、細かいところの造形が凝っていてとても好きな橋です。深川近辺では、この亀久橋と小名木川に架かる万年橋(こちらは定番ですが)、そして大横川に架かる石島橋も好きな橋です。
ところで先ほど、Niijimaさんのブログを拝見しました。モノクロで写された夜の「亀久橋のトラス」、三角形で構成された柱がシャープでイイですね!
投稿: じんた堂 | 2007/08/06 23:43
ご覧いただきまして、また過分なお言葉を、ありがとうございます。
石島橋もスっと伸びた4本の照明がいいですね。あそこは如何に写真に撮るかが難しく、まだトライしておりません。
投稿: M.Niijima | 2007/08/08 18:48