明日にかける橋
サイモン&ガーファンルクのアルバム「明日にかける橋」は、1970年、LPが発売されたとき購入した。その後、私のLPは行方不明になってしまったが、このアルバムに入っていた曲は、いまも記憶に残っている。
最初に「明日にかける橋」を聴いたときは、それまでのフォークデュオというこじんまりした感じと大きく違って、スケールの大きな唄にちょっと違和感を感じた。そのため、同じアルバムの「コンドルは飛んでゆく」や「ボクサー」のほうを、よく聴いていた。ラジオからも「コンドルは飛んでゆく」は、よく流れていたように思う。
しかし一番印象に残っているのは、「So Long, Frank Lloyd Wright 」。LPの解説に、 Frank Lloyd Wright は建築家だと書いてあったが、その当時は、どういう人物かは全く気にとめなかった。それより、「So Long=さよなら」という表現がとても気に入り、社会人になってもメールでこの表現を使っていたほどだ。そして、このFrank Lloyd Wrightが、旧帝国ホテルを設計したあのライトであることを知ったのは、ずっと後のことだった。
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コメント
「明日にかける橋」に「So Long, Frank Lloyd Wright 」が収録されていると云うのは意味深いですね。Frank L. Wright は家族が使用人に惨殺され家が放火されたり、クライアントの妻と不倫駆け落ちしたりとスキャンダル・メーカーとしても名を馳せ、常にトラブルを抱えていた人ですからね。旧帝国ホテルの設計で来日したのも米国に居られない、居たくないと云う事情があったと云う説もあります。
建築家としてのポジティブな功績も、一人の男としてのネガティブなスキャンダルも忘れられ、残るのは死者を金づるにしたい都合の良い伝説と神話だけということでしょうか。
投稿: iGa | 2007/10/12 10:06
Wrightのことは、よく知らないのですが、作者の人格と業績が、まったく別なことはどの世界でもよくある話しですね。天才と言われ数多くの名曲を残したモーツアルトは、いつも借金に追われて、結局、寂しい最期をむかえたと言われています。ところで、サイモン&ガーファンクルのガーファンクルは、もともと建築家志望だったそうで、ポールサイモンは、これを踏まえて作曲したのでしょう。
投稿: じんた堂 | 2007/10/12 22:58
そういえば、F. L. Wrightをモデルにしたのが映画『摩天楼』ですが、その原作は『 水源 』(The Fountainhead)と云うタイトルで2004年に翻訳版が出ているようです。1,040頁で5,250円では売れないでしょうね。映画『摩天楼』で検索したらその批評がありました。
http://www.ne.jp/asahi/arc/ind/information/xfountain.htm
投稿: iGa | 2007/10/13 03:09