リコーフレックスの使い方
以前、あるカメラ量販店で、若い女の子が、店員に古いカメラを示しながらフィルムの入れ方を熱心に聞いている光景をみかけた。そのときのカメラがリコーフレックスだった。
リコーフレックスは、父も持っていたが、私自身は使ったことはなく、どのようにフィルムを入れるかも知らなかった。量販店の店員も私同様に使い方を知らず、結局、その時は、近くの中古カメラ店をたずねる話しでその場は終わってしまった。
その後、リコーフレックスのことは忘れていたが、父の物を整理したときでてきた。
いろいろ調べてみると、リコーフレックスは、いまはデジタルカメラGRシリーズで知られるRICOHが、1950年代初めに発売した二眼レフで、当時は定価6800円だったが、プレミアがついて市場では1万1千円で販売されたこともあった人気のカメラだったそうだ。構造が簡単で低価格だが工作精度が良いので映りも良く、しかも素人にも使いやすいのが特長らしい。
さてその使い方だが、ずばり「リコーフレックスの使い方」(北野邦雄、光画荘、昭和29年3月発行)という本がある。カメラの構造から、フィルムの入れ方、撮影方法、撮影例、アクセサリーまで解説する内容は、最新のデジタルカメラの解説本に似ているというか、全く同じ。製品は進化しても、新製品の登場とともに解説本を出そうという企画は昔からあったようだ。
追加:
このページをアクセスされた方から、”フィルム入れ方を教えてください”との話しがあったので、その手順写真を載せました。
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コメント
わたくしも中古で買い求め、所有しております。
また、母が使っていたものも(カビだらけ)、うちの収納にございます。
ほんとうにシンプルなつくりですが、ブローニー・フィルムを使うこともあり、さすが、写りのよさはびっくりします。
それにしても、昭和29年にそのような本が出ているとは!
今で云えば「リコーGR Digital IIの全て」みたいなタイトルが付く、ムック本といったところでしょうか。
投稿: M.Niijima | 2008/03/09 02:14
Niijimaさん、こんばんは、
我が家のリコーフレックスは、距離合わせのギヤが固くて回らないのですが、いつかフィルムを入れて連れ出したいと思っています。
ところで古いカメラの本が、いくつか手元にありますが、その構成と内容が現代のムック本とほとんど同じなのに驚きます。たとえば、これは最近どこかで読んだ”二眼レフのローライコードとオートマートの比較で、コードの方が手を持ち替えずに操作できるので使いよい”という話ですが、同じ話しが、すでに戦前(昭和18年)の本に出ていました。
投稿: じんた堂 | 2008/03/09 20:31