積み木本と格闘する
積み木の山(といっても小さな本の山だが・・・)と格闘している
本棚に並んでいる本は、一目で何の本か分かるが、積み木の山のように床に積んだまま置きっぱなしの本になると、一番上しか分からない。山の下のほうにある本をみる場合は、少しづつずらしながら背表紙を見ながら抜き出すのだが、ちょっとバランスを乱すと一気になだれ状態になり、まるで緊張感のあるゲーム。
しかし、ときどき思いがけない本を見つけることがある。
先日、山を崩しながら本を整理していたら、「世界の機関車」が出てきた。「世界の機関車:写真で見る世界シリーズ」(本島三良、秋田書店、1969)は、秋田書店から刊行されていた子供用の本。この本は小学生・中学生向けなのに、その内容は大人になった今でも十分読み応えがある。
たとえば蒸気機関車がなぜなくなるかについて、エネルギー効率を例に説明している。蒸気機関車は発生したエネルギーの百分の六しか使わず、電気機関車は百分の三十、ディーゼル機関車では百分の十八となり、蒸気機関車はエネルギーのむだが非常に大きいことを説明している。さらに運行費用についても語られ、小学生の子供には難しいかなと思うがしっかり書いている。
しかし、何といってもこの本の楽しみは、日本やアメリカだけでなく、ヨーロッパ、アジア、アフリカ、オーストラリアの機関車(蒸気、電気、ディーゼル)の豊富な写真にある。有名なアメリカのユニオンパシフィック鉄道のビッグボーイはもちろん、レイモンドロウイの設計した流線型の機関車、さらにブルガリアの動輪6軸の機関車などなどは、大人になったいま見ても飽きない。
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