フィアット:自動車ポスターにみる1960年代
昨日のアルファにつづいて、フィアット(FIAT)のポスターをみてみよう。
FIAT 500Lは、日本の軽自動車にほぼ等しいサイズの小型車。このような小型車の塗装色で思いつくのは、赤や黄や白という明るい色や青などだろう。
ところが、このフィアット1969年のポスターでは、黒を採用している。クロームに輝くモールに縁取りされた黒い車体、屋根のキャンバストップを開け放ち見える室内は真っ赤という組み合わせ。よくみるとシートの縁のパイピングも黒になっている。
黒塗りというと、これは大型車によく見かける色だが、その場合は、ちょっとイヤミな印象を受けるときがある。ところが同じ黒でも、このように小さな車だと、どこか粋という感じがする。
イタリア車というとすべて赤というイメージがあるが、このように外側は渋い黒にして、内側に赤というのもイタリア人の感性にあるのだろう。
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