佃月島物語・住吉神社例大祭2008(祭囃子が聞こえる日)
八月の東京は、セミが鳴かぬことがあっても祭囃子が聞こえぬ日はないというのは大げさだが、週末に限ればそれもあるかもしれない。
八月二日の土曜日、佃島にある住吉神社例大祭に出かけた。ご一緒するのはkaiwai散策のmasaさんと東京brary日乗のbraryさん。
厳しい暑さのなかバスで月島に向かえば、祭り提灯が路地に浮かび、浴衣に花笠姿のお年寄りが横断歩道をわたっていく。住吉神社へ向かう歩道には、ところどころに大きな水桶がおかれている、神輿への水掛のためだろう。ちょうどお昼休みらしく、大人たちはそれぞれ休憩、その周りを子供達が元気に走り回っている。
佃の町に入ると大幟が見えてくる。
ひるがえる六本の大幟は、三年間川底に埋められ、本祭りのときだけ掘り起こされ佃の町に立てられる。この光景は、三年に一度しか見られない。柱は高さは20メートルぐらいだが、下部を地中に埋めることなく地面の上に立てられているそうだ。
その柱の基部は、柱を支えるために木が組み合わされクサビが打ち込まれている。それらの太くしっかりしている木は、長い年月を経たようで、みな角が丸くなっている。
神社近くで幟をながめながら、地元のお年寄りから面白い話を・・・。元は船大工をしていたのでここから船を川にいれた、船魂様を家に奉っていたことがある、佃は同姓の家が多いのでみな屋号で呼び合ったなどなど・・・話しは尽きない。
住吉神社近くで一休みして月島方面へ向かえば、古い長屋が並ぶ一帯に入り込む。ここでもお年寄りから話しかけられてしまう。元は河岸(築地)で働いていた、祭りでは交通整理を担当していたのでお酒を飲むことはできなかった、家を数年前リフォーム、家猫が一匹いるが外猫も二匹出入りしているなどなど・・・こちらも話しがとまらない。
それにしても佃島も月島もお年寄りは皆話し好きだ!
いろいろ話しを聞いたが、その極めつけは「お神輿は、御霊入りの前後で重さが変わり、御霊がはいると重くなる」だろうか・・・。うーん、これはなかなか深い話しだ。
| 固定リンク
コメント
これは名所江戸百景「佃しま住吉乃祭」ですね。(^_^)
投稿: iGa | 2008/08/04 22:58
その折はありがとうございました。
いろいろお話をうかがううちに、一見戦後風にみえる家でも、中身は戦前だったりすることを知って、考えを新たにしたのでした。
投稿: brary | 2008/08/04 23:02
iGaさん、こんばんは、
あの広重の絵は、佃島のお店にもコピーが飾ってありましたが、間近で見る本物の大幟は、さすがに迫力がありちょっと感動です。
投稿: じんた堂 | 2008/08/05 20:43
braryさん、こんばんは、
先日は案内して頂きありがとうございました。佃島も月島も戦災前の家が残っていることと、そこにずっと住み続けているのが貴重ですね。とはいっても、あの高層マンションを見てしまうと、この先どうなるかです。
投稿: じんた堂 | 2008/08/05 20:52
二日の土曜は暑かったでしょう。折角の機会にご一緒できず、失礼をいたしました。
盂蘭盆のころから、大幟の基部を見ることができましたが、そのしっかりとしたつくりに興味津々でしたが、祭りの期間となり、見ることができた大幟と柱にはそれ以上に圧倒されました。
投稿: M.Niijima | 2008/08/05 23:36
Niijimaさん、こんばんは、
2日は日差しが強く暑かったのですが、神輿への水掛が道路への打ち水となり、ときおり吹く風とあいまって暑さをやわらげていました。やはり水辺の風景はいいものですね。
またお会いする機会がありましたら、よろしくお願いします。
投稿: じんた堂 | 2008/08/05 23:56