SINKITIに会いにいく
戦前の子供向け雑誌や本を見ると、どこかモダンな服装をした子供と野山や木々が、生きいきと描かれた絵に驚くことがある。
風景画家としてよく知られる東山魁夷は、戦前、子供向けの絵を少年倶楽部やキンダーブックのために描いたことがあった。
東山魁夷は、1933-1935年ドイツベルリンへ留学したが、その前後およびドイツ滞在中も童画を描きつづけ、そのなかにはロンドン動物園やドイツチロルの牧場を題材としたものもある。これらの童画には、東山魁夷の本名である、HIGASHIYAMA SINKITIのサインが入っているのでそれと知れる。
いま「童画家・東山魁夷の世界」が、市川市東山魁夷記念館で開催されている。
東山魁夷の童画が掲載された戦前の雑誌や本はもちろん、童画を描くようになった経緯を記す手紙や葉書、さらに貴重な原画も展示されている。特に僅かしか残っていない原画は、いまも美しい色合いを保っており、子供向けといいながらも精緻な描写とあいまって、みる者を感動させる。
「童画家・東山魁夷の世界」の開催期間は、9/20-10/26。アクセスやその他情報は、市川市東山魁夷記念館のホームページを参照。
上の写真は、市川市東山魁夷記念館の外観。
| 固定リンク
コメント