笑いを作る
昨年末、近くにあった大きな家が更地となってしまった。その家が、まだお屋敷と呼ばれていた頃は、木製の門があり、正月になると大きな門松が飾られていた。やがて持ち主が代わり、門の扉が金属製になると門松は見かけなくなった。
ところで、1月号のメトロガイドで、東京都公園協会の方が「門松には”笑い”を作るようにしています」と語っている。
門松の台座作りでの藁すぐりの苦労話に続いて、
”スックと真っ直ぐに伸びた2~3年ものを選び、1本から190・170・150センチの3本を採ります。これを斜めに切るのですが、このとき節の部分をうまく利用して、切り口下部に人が口を開けたような”笑い”を作るのがポイント”と語っている。
初詣に訪れた神社の門松をみたら、たしかに竹の節の下側に小さな口が開いている。
門松作りは先輩から教わるそうだが、このような細工を「笑いを作る」と語り継ぎ、さらに縄の結びを梅の花びらのように編むなとは、なんと粋な世界だろうか。
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