昼下がりの路地、鋭い鳥の声に思わず空を見上げる。
時々通る路地の曲がり角に教会がある。その庭にある大きなセンダンの木は、夏は葉がたくさん茂り道路に大きな日陰を作るのでそれと知られる。しかし、冬になり葉がすっかり落ちてしまうと、存在を忘れられてしまう。
今、その枝に小さな木の実が、一杯になっている。
すでに盛りをすぎたのか実は少ししぼみ、冬の日を浴び金色に輝いている。
新しく訪れた地ならばすぐに気づくような光景だが、この道を何度も通っていたのに、頭上がこのようになっているとは全く気付かなかった。
いまさらと言われそうだが、「通いなれた道も日々新たなり」である。
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