サヨナラ京成百貨店
京成電車が江戸川を渡り千葉県に入り四つ目に京成八幡駅がある。
ここはJR総武線・都営新宿線の乗換駅として利用されており、ホームが一つしかない小さな駅だが、市川市内では乗降客が多い駅である。いま、その京成八幡駅とJR本八幡駅(国道14号)にはさまれた区域で再開発が始まっている。
本八幡駅北口再開発事業はA-Dブロックに分割され、すでにJR本八幡駅北側のB、C1、D1、D2地区が完了している。残る京成八幡駅付近はA地区と呼ばれ、再開発事業では最大面積の区域、地上40階建ビルを含む3棟の建設が予定されている。
このA地区は、駅に隣接した京成百貨店をはじめに、銀行、コンビニ、化粧品、呉服、玩具、文房具、八百屋、肉屋、カバン、寝具、中華料理、パチンコなどの店が、昔ながらの路地に沿って密集していた。真ん中付近にあった婦人服店やカバン屋などは間口が1間しかなく、路地の幅もその程度だったので、配送のクルマが間違って進入し途中で立ち往生することもあったほど。
いまそのA地区で、大きなカニの爪のような重機が、ビル・木造建物をはじからガシガシと噛み砕いている。小さな木造建築などは、みるみる消えてしまうが、さすがビルになると歯ごたえあるようでぐっとペースが落ちる。それでも作業は日々進み、建物はどんどん消えていく。
ところで再開発後のA地区だが、先日、そこに京成電鉄本社ビルが移転してくることが発表された。現在、京成電鉄本社は、スカイツリー足元の押上にあるが、それが移転するのだ。移転理由のなかに現本社跡地の有効利用とあるが、スカイツリーの影響が思わぬところに・・・。
それにしても、建物の解体風景は珍しいものではないが、いざ日頃見慣れた建物が小さくなり消えていくと、どこか胸に迫るものがある。
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