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2011/11/13

カリンの実が輝くころ

 住宅街の一角で、黄色いリンゴのような実をたくさんつけた木をみかけた、カリン(花梨)のようだ。

5dsc04967 ”ようだ”と書いたのは理由がある。カリンによく似た実にマルメロがあり、この二つは見た目がそっくりでよく取り違えられる。

 カリンもマルメロも、リンゴのような形をしていて大きさはほぼ同じ。どちらも生のままだと固くて食べられないが、果実酒としたり飴などの原料として利用される。

 この二つどこか違いはないのだろうか。マルメロは煮込むと柔らかくなりジャムなどに加工できるが、カリンは煮ても固いままといわれている。こう書くと、以前食べたカリンジャムは柔らかったという反論がきそうだが、かつて信州名物のカリンジャムとして売られていたものは、じつはマルメロのジャムでしたという話がある。

 そのカリンが手元に一個あるので古いベンチにのせて記念撮影。

 カリンは、表面がすこし凸凹していて、かすかに甘い香りがする。地面に落ちているものは、熟していて(それでもリンゴよりはるかに固いが)匂いも強いように感じる。しかし、カリンが地面にたくさん落ちているからといって、すぐに素手で触るのは止めたほうがよい。よく熟したカリンは、表面に香りの強い成分が蜜のように染み出していて、それは一度手に付くとなかなか落ちない。

 名前の響きが良いし、晩秋の日差しに輝く姿も美しいが、じつは、カリンはちょっと扱いにくい果実なのだ。それだけにカリン酒などが美味しくできると、楽しいのかもしれない。一度どこかでカリン酒を、じっくり味わってみたい。

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