東京見物
地下鉄半蔵門線にのったら、元気のよい高校生グループと一緒になった。ソラマチとプリントされた袋をさげていたのでスカイツリーの帰りだろうか、おしゃべりの内容から修学旅行とわかった。
「旅程と費用」は、日本交通公社発行のガイドブック。いわゆる旅行業務にたずさわる人が旅行計画をたてるため、たとえば修学旅行や新婚旅行などのコースや費用などを見積もりできるように編集されている。写真のものは、昭和35年発行の改定第2版。北海道から九州までカバーしていて厚さ5cmもある。タイトル通りバス・旅館・ホテル料金ものっていて、この時代の旅行事情を知る便利な一冊だ。
このガイドブックの東京見物日程案に、修学旅行向きコースが紹介されている。貸切観光バスは、AからDまでのコースがあり、基本となるAコースは、皇居・議事堂・明治神宮・国会図書館・靖国神社・上野・浅草・震災記念堂・両国橋・日本橋問屋街・日本橋・銀座・勝鬨橋・中央卸売市場・新橋・NHK・日比谷・丸の内となっている。Aコースは3時間半、一人当たりの料金は、高卒以上¥220、中学¥190、小学¥170。このAコースに羽田空港見学を加えたのがDコースで、6時間、料金はそれぞれ¥100プラスされる。
じつはこのDコースは、私が昭和40年代に東京社会科見学で回ったコースとほぼ同じ。皇居前広場・新聞社・羽田空港はバスを下車して実際に見学したが、あとはずっとバスに乗りっぱなしだったような。たぶんこれは、まだディズニーランドもなくスカイツリーもなかった時代の学生向け東京見物定番コースだったのだろう。
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