激しい雨の日に聴く音楽は
路地は激しく打ちつける雨のはね返りで一面灰色となり、古いビルの壁に取り付けられたパイプからは大量の水がはき出されザーザーと路面を流れていく。天気予報通りとはいえ、その激しさに圧倒されしばし足止めされる。
週末、某所でCD付き世界名曲全集がバラバラに売られているのを見かけた。いつもなら企画ものの全集は、格安であっても手にすることはないが、ある一冊が気になった。フランスのクラッシク音楽家ドビュッシー・サティ・ラヴェルの三人の作品を収録したCDと小冊子から構成される一冊だ。
私のクラッシク音楽にたいする知識はわずかだ。エリックサティの名は知っていても、それはBSTのアルバムからと言えばその程度か分かるだろう。学生時代に聴いたアメリカのロックバンドBST(Blood Sweat & Tears)のアルバムは、エリックサティのジムノペティのメロディを導入部に使っていた。それ以来エリックサティは気にはなっていてもレコードを購入するまで至らなかったが、なぜか今回は買ってみようかとなった。ドビュッシーやサティは、なんとなく雨の日に聴きたい音楽のような気がしたのだ。
家にもどり早速サティを聴きはじめる。なんとジムノペディは通常のピアノ独奏でなく、オーケストラバージョンだった。解説によれば、「ドビッシーが編曲しパリで初演。それがサティの作品が聴衆の前で公式に演奏された最初の出来事」とある。なるほどサティとドビッシーのいいとこどりをしたようで、淡い単色のサティより色数がぐっと増えたような印象がする。
それにしても激しい雨だ。咲きはじめたムラサキツユクサは、すっかり雨にうたれ地面に倒れていたほどだ。
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