冷むぎ始めました
夏の定番風景といえば、街角で見かける「かき氷はじめました」、「冷やし中華はじめました」などの「・・・始めました」のノボリやポスター。
老舗の蕎麦屋さんの店先で見かけたのが「冷むぎ始めました」。まだ昼食には早かったが、すでにお客さんも入っていたので、お店に入り注文してみた。
やってきた冷麦は、氷が浮かんだガラスの器に盛られ、そば猪口もガラス製という見るからに涼しげなもの。蕎麦屋の冷麦の定番である器に浮かぶ果物は、よくある缶詰のミカンなどでなく生のメロン、それも厚みがあり箸でつまむのか手でつまむのか迷うほどの大きさ。冷麦はわずかにもっちりした食感があり、さすが近隣で名前が知られた老舗蕎麦屋さんだ。
ところで夏の週末、自宅でときどき素麺をゆでるが、いま一つゆで加減がぴたりと決まらない。ゆで加減をみるため二~三本食べるのだが、何度か繰り返すうちに微妙な差が分からなくなり、いざ引き上げて冷水にさらし食べてみると食感がいま一つだ。それでも徐々になれてようやくゆで加減のコツをつかんだかと思うと、もう素麺の季節は終わってしまう。
結局、翌年の夏になるとゆで加減のコツはすっかり忘れていて、また振り出しに戻ってしまう。いつまでたっても成長しないと言われそうだが、これはこれで我が家の夏の定番行事として楽しんでいるのだ。
| 固定リンク
コメント