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2015/05/03

レコード回転数の不思議

 アナログレコードの販売が増加に転じた、国内オーディオメーカーが数十年ぶりにレコードプレーヤーを発売したなど、アナログレコードに関するニュースがつづいている。デジタルメディアがCD・MD・ネットオーディオと新しいものに置き換わってきたのに、アナログレコードがいまだに生きているのは興味深い。

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 アナログレコードの不思議といえば、毎分33 1/3、45、78という回転数が真っ先に浮かぶ。特にLPレコードの回転数33 1/3は中途半端にみえるが、これはどこからきたのだろうか?以前、オーディオ関係の本を調べたが、確かな情報は見つからなかった。

 ところが先日、ずばりこれらレコード回転数がどのように決められたか記述した本をみつけた。

 「レコードのできるまで」は、白水社よりクセジュ文庫の一冊として1970年に発行。これはフランスで出版された1962年版”L'industrie du disque”(Pierre Gilotaux)の全訳。

 その”レコードの歴史”の章、エジソンの蝋管蓄音機につづいて現在のレコードの原型となったベルリナーの円盤レコード、”ターンテーブルの回転速度は1分間に約70回であった。このターンテーブルの速度はその後1分間に78.26となったが、これは60サイクル商用電源が供給され、46の減速比をもつ減速機を備えた毎分3600回転の同期電動機が、ターンテーブルの回転用と使用されるようになったからである”と述べている。

 さらに”LPレコードの特性”の章で、”33 1/3回転と45回転という回転数は、60ヘルツの送電網により供給される同期電動機の速度である3600回転の基本速度にプーリーによって直結している。減速比は33 1/3回転に対して108、45回転に対して80である”としている。

 78回転がモーターの回転数に由来するというのは、以前、どこかで読み、実際に古い電蓄の中をみて納得した覚えがある。電蓄のターンテーブルの下をみたら、大きなモーターに減速用ウォームギアが取りつけられその軸にターンテーブルがのっていた、いわゆるシャフトドライブでターンテーブルを直接回転させていた。まさしくターンテーブル回転数は、モーターの回転数+減速ギア比で決まる構造がそこにあった。

 しかし33 1/3、45回転の話は、いままで見かけたことがなく初めて知った。この話の原典はどのようなものだろうか、それが気になる。

 ところで毎分3600回転という言葉が何度もでてくるが、これは交流電源で動作する最も簡単な2極モーター(同期電動機、シンクロナスモーター)の回転数だ。交流電源はプラスとマイナスを繰り返すが、60Hzはそれを毎秒60回繰り返し、1分間(60秒)では3600回となる。もちろん50Hzでは、毎秒50回繰り返し1分間では3000回となる。また回転数は極数が増えるほど低くなり、たとえば4極なら毎分1800回転、さらに8極なら毎分900回転となる。

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