和モノ本
食事のときの会話が料理の材料や作り方に関するものになることがある。寿司や天ぷらなど素材の原型が見えるものはよいが、野菜の炊きあわせや白和えとなると説明がむずかしい。まして相手が日本の食べ物になじみのない外国人となると大変だ。
最近は海外でもトウフはよく知られているので、白和えはトウフをペースト状にしたものに野菜をまぜたものでなんとか通じるようだが、煮物の中のコンニャクを説明するのは難しい。さらに和菓子となると、その素材や作り方を知る機会がなく説明することは絶望的だ。
とりあえず和食とくに京料理や和菓子がどのようなものか知りたく読みはじめたのが上記の本。角川ソフィア文庫のジャパノロジー・コレクションは、いわゆる和モノについて多くのカラー図版をまじえて紹介している。京料理は、料亭でなく京都の家庭で食べられている料理の紹介。和菓子は、歴史と春夏秋冬の代表的なものを紹介している。二つの本で共通するのは、季節と旬の食べ物を取り上げていることだ。どちらも記述は簡潔だが、思わず”そうなのか”となる話題がつまっている。
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