花を追う
青木玉の本「こぼれ種」のなかにある「花を追う」は、母親と一緒に都内各地のサクラを見て回った話からはじまり、桜もちの葉で知られる大島桜(オオシマザクラ)について語っている。
いまは染井吉野(ソメイヨシノ)が全盛だ。花が枝を隠すほどたくさんつき、一つの花が大きく、色は桜色、葉はあとからで花を邪魔をしないなどの特長があるからだろう。大島桜は染井吉野の親だが、その並木は見かけないし、植木屋の扱いもそっけない。
しかし大島桜は、実つきがよく、さまざまな新品種サクラの親木になるなど良い点がある。その開花時期は、染井吉野と同時か少し遅れた頃だが、都心ではなかなか見かけない。そこで満開の大島桜を確実に見るため、飛行機で大島へ飛ぶのだ。「こぼれ種」は、木や花の話題を数多く取り上げているが、「花を追う」は、この時季にピッタリの話だ。
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