都会に暮らす生き物
その木の近くを通るとヒヨドリがするどい鳴き声とともに飛び出してくるので何かありそうだと思っていたが、その正体がようやく分かった。
木の中をじっくり見たら、葉と葉の間に小さな赤い実があちこちに。以前、ここで小さな花を見かけたが、それがすっかり実になっていたのだ。ヒヨドリはこの実を食べにきたのだろう。
これはモチノキ科のクロガネモチという木。クロガネモチは、庭植えにすると10メートルほどの大木となり、観察した木も高さ3メートルぐらいあり見上げるほど。
それにしてもこのごろヒヨドリをよく見かける。かつて冬に来る渡り鳥だったそうだが、いまや一年中いて数も増えたように感じる。いつからこうなったのだろうか?「山渓フィールドブックス野鳥」(1991年、山と渓谷社)によれば、ヒヨドリは”1970年頃から市街地で繁殖する個体が増え、公園や街路樹でも営巣するようになった”とある。思わずこのごろという言葉がでたが、その兆候は50年も前からあったのだ。
今年は市街地にイノシシが現れるニュースが続いた。いまはめったにない出来事として報道されるが、ヒヨドリと同じように”イノシシは令和元年頃から市街地に現れるようになり・・・”という記事を見る日が来るのだろうか。
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