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2020/04/29

クサノオウの花

 近くで見慣れない花が咲いていた。写真を撮り、黄色と四弁の花びらを手がかりにして図鑑で探すと「ヤマブキソウ」「クサノオウ」にいきついたが、さてどちらだろうか?

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 今回参照した図鑑は、「長野県 色で見分ける図鑑野の花山の花」(田中豊雄、ほおずき書籍、昭和62年)。タイトルに「長野県」とあるが地域にこだわらず使えるし、何といっても草花を花の色でグループ分けし全てを写真で紹介している便利な図鑑だ。ヤマブキソウの解説を読むと、”クサノオウに似ていますが、本種は全体がヤマブキによく似ていて、複葉には鋸歯があります”とある。

 写真で分かるように葉の形はどう見ても鋸歯でない、似ているとすれば菊の葉だろう。となればクサノオウの可能性が高いが、ここでいつもの学生版原色牧野日本植物図鑑(北隆館)を開く。ここでも「ヤマブキソウ」と「クサノオウ」は同じページに載っている。葉の形を見比べると、やはりこれはクサノオウのようだ。

 さらに読み進めると名前に確かな説はないとしながらも、草が黄色の汁を出すから「草ノ黄」、丹毒(皮膚疾患)を治すから「瘡(くさ)ノ王」とある。花は5~7月、末尾に「有毒」とある。じつはクサノオウは、かつて薬として使われたが毒でもあるそうだ。

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