マグノリアの花
モクレンは、赤紫の花をつけるモクレンと白い花をつけるハクモクレンの二種類ある。先日、その赤紫の花が咲いているのを見かけた。
上から見ると、花の外側は濃い赤紫だが内側はだいぶ色が薄くピンクに近い。花びらは、外側3弁が大きく、内側3弁が少し小さい、それらが重なり6弁となっている。真ん中にあるのが雌しべと雄しべが集まったものだろう。
ところでモクレンの英語名は、マグノリア(Magnolia)である。マグノリアは、ミシシッピ州とルイジアナ州の州花とあったので調べたら、州花のマグノリアは Magnolia grandiflora とある。これは赤紫のモクレンでなく白のモクレンでもなく、日本ではタイサンボクと呼ばれるものだ。下に載せたのは、1999年に新宿御苑で撮影したタイサンボクの花。
モクレンの仲間は数多くあり、 モクレンに加えてコブシ、ホウノキ、オオヤマレンゲ、タイサンボクもそうである。タイサンボクはそれらの中でも大きな白い花をつけ、直径15cmを超えるものもある。
それにしてもマグノリアという文字を、カフェやスイーツやファッションの店名で見かけることがある。どこかオシャレなイメージを期待しているのだろうか。たしかに喫茶店なら「喫茶・モクレン」はありかもしれないが、カフェなら「カフェ・モクレン」より「カフェ・マグノリア」のほうが音の響きが良いかもしれない。
ここまで書いた数日後、たまたま積んであった本を開いたら喫茶「もくれん」の文字が飛び込んできた。「東京の小さな喫茶店」(常盤新平、世界文化社、1994年)コーヒーの記憶の章で、上野にあった喫茶「もくれん」の思い出が語られていた。自分では意識していなかったが、もしかしたらこの文章が記憶の片隅にあって、そこから”「喫茶・モクレン」はありかも”となったかもしれない。
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