小川町の消えたランドマーク
靖国通りを駿河台下からさらに東へ向かう途中、小川町交差点の左角に小さな洋品店があった。
フタバヤ洋品店は交差点中心に向かって建てられていたので、靖国通り・本郷通りのどちらからもよく見えたので覚えている人は多いだろう。丸いアーチをもつ屋根と最上部をアーチ型にした二連縦長窓の建物は、いわゆる看板建築のようだった。竣工1927年(昭和2年)、解体は2000年以降だが正確な年ははっきりしない、じつは久しぶりに小川町交差点を通ったら細長いビルに建て替わっていたので解体されたことを知ったのだ。写真は1998年11月撮影。
上の写真は、営業中のフタバヤ洋品店。店頭の右側ワゴンにワイシャツ、左側スタンドに靴下が吊り下げられ、さらに店内上方にネクタイが並んでいる。じつはここでワイシャツを買ったことがある。
さらに時代をさかのぼると、隣の尾張屋は木造だったし、その先の金石舎も古い建物のウィンドウの中に原石のようなものを展示していたと思うが、この記憶はちょっと自信がない。周辺を高いビルに囲まれながらも交差点を見守り続けたフタバヤは、いまは見ることができない小川町の消えたランドマークだ。
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