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2021/11/06

村上さんのレコード

 壁一面にレコードを並べているカフェなどに入ると、つい何枚ぐらいのレコードがあるのだろうとレコード棚の升目を数えそうになる。そのようなカフェに何度か通ううちに、マスターは”店にあるのは1000枚ぐらいかな、でも自宅にこの2倍はあり重みで部屋の床が少し沈んでます”と苦労話も添えて明かしてくれた。

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 作家の村上春樹は自他ともに認めるジャズレコードのファン、しかしその村上の最新刊はクラシックレコードに関するもの。それが「古くて素敵なクラシック・レコードたち」(村上春樹、文藝春秋、2021/6)。

 内容については既に多くの人が感想が述べているのでここでは触れないが、巻頭の「なぜアナログ・レコードなのか?」の話は、レコードファンならなるほどと思うことが多いだろう。しかもその中で”うちには一万五千枚くらい(たぶんそれくらいあると思う。数えてないので不明だが)のレコードがある”と現在所有しているレコード枚数を明らかにしている。

 じつは20年前の2001/6マガジンハウスから発行された「村上ラヂオ」の中で、引っ越しをしたとき”古レコードだけでも六千枚もあった”と語っていた。

 ということはこの20年間で9000枚のレコードが増えたことになる。つまり平均すると1年間に450枚づつ増えている。さらに”買っては売りしている”とあるから実際の購入枚数はもっと多く、年間500枚を超えるかもしれない。まったく大きなお世話だろうが、こんなことを計算してしまった。

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