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2022/01/16

レコード・イコライザーに悩む

 カフェのマスターが珍しいレコードを見せてくれた、それは1940年代に製造されたアメリカ軍用のレコードだそうで、詳しいことはいずれマスターが記事にするだろうからここでは触れないが、もしそれを再生するとしたらどうなるか考えてみた。

78rpm_eq_curve_1

 製造時期から、それが78回転SPレコードであることは明らかだ。78回転のプレーヤーは中古で入手可能だし、カートリッジはいまでも新品が入手できる。となれば再生は簡単そうに思えるが、録音時の音になるべく近づけて再生するには適切なフォノイコライザーを用意しなければならない。

 レコードに記録される音は、低音から高音までフラットでなく、低音は振幅を小さくし、高音は振幅を大きくしている。これによりレコード溝の振幅をある範囲に収まるようにしている。再生するときは、この逆を行う必要があり、低音を増強し高音を減衰させる。それを行うのがイコライザーだ。

 新しいLPレコードであればイコライザーはRIAAに統一されているが、初期のLPおよびSPレコードはメーカーごとに独自のイコライザーを採用していた。それを示したのが上に掲載した図 (出典 The Recording and Reproduction of Sound, 1952)。横軸は周波数、縦軸はゲインで周波数ごとのゲインの変化を示している。上からA,B,Cと三つのカーブが示されており、(A) ヨーロッパで使用されたDECCA FFRR、(B) Victor 78、(C) Columbia 78だ。100Hzの低音であれば3本のカーブの差はさほどないが5KHzの高音になるとその差は大きくなる、これはトーンコントロールで簡単に調整できる範囲を超えるかもしれない。

 話を最初に戻すと、アメリカ軍用レコードの製造メーカーはどこだろうか?VictorかColumbiaかCapitolかもしれない。複数メーカーが供給していた可能性があるが、このレコードを再生するときはどのイコライザーカーブを選べばよいのだろうか?

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