エレベーター音楽
話題の映画ドライブマイカーの原作を収録している村上春樹の短編集「女のいない男たち」(文春文庫)を遅ればせながら読みはじめた。ドライブマイカーについては多くの人が語っているので、ここでは「エレベーター音楽」の話をしよう。
短編集の表題にもなっている「女のいない男たち」の中に、エレベーター音楽という言葉とその説明がある。”エレベーターの中で流れているような音楽、つまりパーシーフェイスだとか、マントヴァーニだとか、レイモン・ルフェーブルだとか、フランク・チャックスフィールドだとか、フランシス・レイだとか、101ストリングだとか、ポール・モーリアだとか、ビリー・ヴォーンだとかその手の音楽だ”とある。
村上は、フランシス・レイの「白い恋人たち」、パーシーフェイスの「夏の日の恋」やヘンリー・マンシーニの「ムーン・リヴァー」などの曲名もあげている。さらに昨年末のFM東京で放送された村上ラヂオの中で「素敵なエレベーター・ミュージック」というテーマで、ロニー・アルドリッチ楽団の「歌にたくして」やガボール・ザボの「恋は水色」などをかけたそうだ。じつはこの放送を聞き逃してしまったので、これはFM東京Webにあった情報だが。
私の記憶にあるエレベーター音楽といえば、カラベリ・グランド・オーケストラ演奏によるもの。特に印象に残っているのは「愛のテーマ」だろうか。バリーホワイトのオリジナル版に磨きをかけたような演奏、それが上に載せたYoutubeだ。
それにしても村上があげた楽団は、かつてイージーリスニング音楽と呼ばれたものだと思うが、それとエレベーター音楽はどこか違うのだろうか?ちょっとモヤモヤしている。
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