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2023/09/28

秋の定番草花

 ようやく秋の入り口が見えてきたので、この時季の定番である彼岸花を見ようと清澄庭園へ向かう。

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 もちろん彼岸花は咲いていたが、ここではその近くにあったオミナエシを紹介したい。なんと言ってもオミナエシは、万葉集にも登場する秋の七草の一つなのだ。

 しかも彼岸花は駅へ向かう途中の線路際や住宅街の小道などでも見ることができるが、オミナエシは花屋で切り花を見かけても自然のなかで咲く様子はめったに見かけない。

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2023/09/23

オリーブの実から

 公園にあるオリーブの木に実がつきはじめた。その多くは鮮やかな緑色だが、赤紫の濃い色もある。

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 このオリーブの実がなる光景は何度か見たが、その花はいままで見たことがない。それは短いとされる開花期間と公園を訪れるタイミングが合わないだけらしいが、ちょっと不思議なミステリのような。

 花の咲く様子を知ろうと小豆島のオリーブ開花のニュースをYoutubeで探してみた。5月末から6月に咲くオリーブの花は白く小さなもので、その姿は秋に咲く黄色いキンモクセイに似ている。

 調べてみたらオリーブもキンモクセイも同じモクセイ科であった。そうなると気になるのがオリーブの花の香りだ、それはどのようなものだろうか?キンモクセイのように甘い香りがあるのだろうか?

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2023/09/16

二度咲き

 ネムの木の中にピンク色のものが見え隠れしていた。サルスベリが近くにあるので、その花が紛れ込んでいるのかと思ったが、近づいて見たらそれは小さなネムの花だった。

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 ネムの開花時期は6月から7月の梅雨時、今年もその頃に咲いたのを見た。その花が9月半ばに再び咲いている。さらにネムの木から少し歩いた所で、クチナシの花を見かけた。クチナシの開花時期も6月から7月の梅雨時で、こちらもその頃に咲いているのを見た。

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 つまりどちらも二度咲きだ。いまのところネムとクチナシの2種類しか見つけていないが、もっとあるかもしれない。それにしても、これはどういうことだろうか?もしかして今年の猛暑と関係があるのだろうか?

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2023/09/09

セミも熱中症?

 刈り取られた夏草の上、セミの抜け殻をのせた葉が置かれていた。

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 小さな置物のような作り物かと思ったが、近づいてよく見たら本物のセミの抜け殻。考えてみれば抜け殻は置物の題材にはなりそうもない。

 ところで今年のセミは、はじめは盛大に鳴いていたが、いつのまにか静かになった。窓を閉めてエアコンのある部屋で過ごすことが多かったので、外の音が届きにくくなったためかと思ったが、どうもそれだけではないらしい。じつはセミは高温になると活動がにぶり鳴かなくるという説があるそうだ。

 蚊は35℃を超えると飛ばなくなるという研究データがある。セミのデータはないが、今年は35℃以上の猛暑日が多かったから、何らかの影響があったかも。なかには熱中症でダウンしたセミもいたかもしれない。

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2023/09/06

Saiko Dayo

 男子バスケットボール日本チームが、沖縄で開催されたワールドカップでアジア1位となりパリ・オリンピック出場権を獲得した。その最終戦の相手はカーボベルデだったが、ニュースではカーボベルデを大西洋の小さな国とだけ紹介したのはちょっともの足りないような。


 じつは大西洋アフリカ沖の島国であるカーボベルデは、日本と深い繋がりがある。カーボベルデは、1960年代から日本のマグロ漁船が盛んに寄港する、いわゆる大西洋マグロの集積地。そこでの日本人漁業関係者と現地の人々との交流を通してある日本語の言葉が広まり、それは現地の曲の歌詞にも表れるようになった。その言葉が「Saiko Dayo」、もちろんこれは日本語の「最高だよ」である。

 上に載せたYoutubeは、松田美緒が2005年にリリーズしたアルバム・アトランティカに収録された「サイコー(Saiko)」のミュージッビデオ。カーボベルデ出身のセザリア・エヴォラの初期音源集も、Saiko Dayoを収録している。これはセザリア・エヴォラ20歳(1961年)の録音とされており、表記は「Sayko Dayo」となっているが「Saiko Dayo」と同じである。つまり1960年代初期から「Saiko Dayo」は歌われていたようだ。

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2023/09/02

東京風土図・大型合本版

 以前、面白東京本5で取り上げたた「東京風土図」の大型合本版(社会思想社、1993)を入手したので、あらためて紹介しよう。

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 東京風土図は、1959年(昭和34年)から1961年(昭和36年)まで産経新聞に連載された。その文章はいずれも各地域の学校の社会科教諭が執筆したもので、都内各地の「いまとむかし」を紹介している。

 この連載期間は、ちょうど最初の東京オリンピック(1969年、昭和39年)の直前であり、オリンピック開発で大きく変わる前の東京の姿を記録した貴重な資料となっている。街歩きをしていると、地元の人から昔はこうだったとか、こんな建物があったとか、この通りはこうだったとか、その地域の話題がつぎつぎ出てくる。そんなとき本書を開くと、なるほどあの話はこれかとなる。

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 たとえば御茶水から駿河台下の地図を見ると、建て替え前の明大、多摩へ移転する前の中大、統廃合される前の錦華小や小川小、閉校した文化学院の姿がある、変わらないのはニコライ堂だけのような。このように東京風土図は、昭和30年代の町の姿を知るのに役立つ。

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