マレーシア(ペナン)・海外旅行

2008/03/02

勝手口

 このごろ勝手口という言葉は、あまり聞かないような気がする。

Doors_b 勝手口とは台所の出入り口のことだが、大きな屋敷の塀に勝手口と書かれた表札をかかげた小さな戸を見たこともある。この場合は、裏木戸というべきかと書こうとしたところで、この裏木戸もいまや死語かと・・・。

 とりあえず手元にあるペナンの勝手口の写真を並べてみた。こうしてみると、どれも同じように見えた勝手口も、微妙に異なる表情を持っているようにみえる。

| | コメント (6)

2008/01/13

TATA(タタ)@ペナン

 数日前、TATA(タタ)という名前がニュースを賑わしていた。インドで10万ルピー(日本円で約30万弱)という低価格のクルマが発表されたが、そのクルマNano(ナノ)を開発したのがTATA自動車。

8dsc03851 ペナンの乗用車事情は、日本とあまり変わらないというか、似ているように思う。道路の幅は日本と大差なく、クルマも左側通行の右ハンドル、マレーシア国産車のプロトンのデザインは日本車に似ているし、それに加わって走るのはトヨタ・ホンダなどの日本車が多い。しかもどれも手入れが良くて、キレイなものが多い。

 しかしひとたび産業用クルマに目を向けると、その様相は乗用車とは異なり、日本では見かけなくなったボンネット型のトラックをよく見かける。写真のトラックは、市場近くで布袋を積む作業をしていたものだが、そのボンネットフロントグリルにTマークが付いているが、これはTATA自動車のトラックだそうだ。

 同じ形式のトラックは、ペナンの別の場所でも見かけたが、ドアも無い簡素な運転席は、鉄板むき出しで天井に小さな扇風機を付けられていた。その飾り気の無い実用一点張りのクルマは、モノを運ぶのに最低限の装備しか付いてないが、じつにたくましく見えた。

| | コメント (2)

2008/01/07

鰻の寝床@ペナン

 ペナン旧市街で見かける古い家の形式を何と言うのかとずっと疑問に思っていたら、昨年、3度目のペナン訪問で、その答えを知ることができた。答えはショップハウス(Shophouse)である。ショッピングセンターにあったTYPOLOGY OF SHOPHOUSESというポスターに、その解説があった。

8dsc03984

 ところで前回、ペナンの家を鰻の寝床と書いたが、隣家が取り壊され側面から家を見らたので紹介しよう。いかに細長い家か分かるだろう。

 正面部分をみると、2階は3連のブラインド窓、1階は左右につながる通路、少し奥まって正面真ん中にドアがある。隣りの家との仕切りはレンガ壁、その仕切りは2階前部のみ屋根より少し高く作られている(雨風があたるのでそこだけ少し黒くなっている)。正面は2階建てだが、奥に向かって低くなり後半部分は1階建てのように見える。

 この写真の家では、一番奥に2階建ての家がくっついているが、たぶん別に建築したもので、その間は坪庭のようになっているようだ。すなわち正面から奥に向かって順に2階建て、1階建て、庭、2階建てという構成になっている。別の場所の家では、一番奥が空き地なっていて、正面から2階、1階、庭となっていたので、これに2階建てを追加した構成と思われる。

 これは建築専門家に話しをうかがってみたいのだが、京都の町屋も、家の真ん中に坪庭をもうけたものがあるが、ペナンのショップハウスもどこか似たように思えないだろうか。ペナンの家の様式は、中国南部を起源とするものと言われているが、中国・ペナン・京都の町屋、それらに関連があるのだろうか。

 なお、ペナンの人に言わせると、最近の中国富裕層が好んで建てる家の様式は、ペナンやシンガポールで成功した人が地元に里帰りして建てた家が影響しているそうで。中国南部から来たものがペナンやシンガポールでヨーロッパ・インド・イスラムの影響を受けて、再び中国に戻っているという話しでした。

| | コメント (2)

2008/01/04

窓のある壁@ペナン

 ペナンの旧市街のはずれの路地で見つけた家、壁の表面はところどころ剥げ落ちて下地のレンガがあらわれ、さらにそのレンガも凸凹になりはじめている。

8dsc03848_2 建物の正面はお店のようになっているペナンの家は、いわゆる鰻の寝床と呼ばれる京都の家のように、間口は狭いがその奥行きは深く裏の路地まで続いている。そのような家が側壁を接して何軒も並んで長屋のようになっている。
 
 したがって家の側壁に窓があるのは、左右両端の家に限られ、日本ならば日当たり良好な角部屋として人気がありそうだが、この大きさの窓ではあまり役立ちそうもない。しかも長いあいだ閉めきられていたようで、観音開きの木製窓枠は、すっかりペンキが剥がれ落ち、内側は板で塞がれている。

 現代の家は大きなガラス窓がつきものだが、日本でも、昔の家は、窓も小さく部屋も暗かった。ペナンの古い家は18世紀に建てられたものもあるそうだが、この窓のある壁の家は、どのぐらいの年月を経ているのだろうか・・・。

| | コメント (4)

2007/12/30

トライショー@ペナン

 昨日の自転車合体屋台でトライショーのことを少しだけ述べたが、そのトライショーを紹介しよう。

8dsc03645_5 市内の海岸近くの大通りの木陰の下、観光客目当てらしく、いつもトライショーが停まっている。ときどき観光客を乗せて走っているが、路肩で休んでいることのほうが多いようだ。

 実はこの写真では見えないが、運転手は座席でぐっすり寝ている。

 ペナンの中心部では、トライショーはもっぱら観光用に利用されているが、町のはずれではお年寄りの足となっていた。買い物帰りらしいお年よりと荷物を乗せたトライショーが、交差点をゆっくり走っていく光景は、まるで古い映画を見ているよう。もちろんガイドブックにあるように、しつこく客引きをするトライショーもいるが、町の足としての機能もまだあるようだ。

| | コメント (0)

2007/12/29

自転車合体屋台@ペナン

 ペナンにトライショーと呼ばれる3輪の自転車がある。前が二輪、後ろが一輪、二名分の座席が前輪のあいだにおかれている。旧市街では観光客を乗せて走っているトライショーだが、裏通りでは、屋台と合体したものがある。 

8dsc03832_3 旧市街のはずれにある市場で見つけたのが、写真の屋台。これは、二輪の屋台に自転車の後部を合体したものだろう。屋台と言えば、日本では引っぱる形式だが、これは、どうみても屋台を押すことになる。ノコギリの引くと押すは、日本文化と西洋文化の比較によく持ち出されるが、屋台でもあるのだろうか。

 技術的な疑問としては、この構造で、どのように進行方向を変えるのだろうか?方向転換のための仕組みがどこかにあるのだろうか、また見る機会があったら研究してみたい。

| | コメント (4)

2007/12/28

屋台で朝食を@ペナン

 朝の街を歩いていると、道路沿いの屋台で食事をしている人たちを見かける。

8dsc03213 ペナンには、大小さまざまな屋台がある。大きな屋根の下にテーブルとイスを置き、十数台の屋台を設置した屋台村のようなものから、屋台1台にパラソルにイスだけというシンプルなものもある。

 早朝、ホテル近くの道に屋台が出ていた。表通りに面して1台、横道の奥に1台、その回りにパラソルを立てたテーブルがいくつか置かれている。お客は歩いてくる人がほとんどだが、ときどきオートバイで乗り付けてくる人もいるようだ。仕事先へ行く途中に見つけて以来、いつか早起きして行こうと思っていたが、ついに実現できなかった、残念!

| | コメント (2)

2007/12/27

えびせん壁@ペナン

 町を歩けば「よいお年を」との挨拶の声が聞こえ、今年もあとわずか。東京も寒さが一段と厳しくなり、夏に訪れたアジアの町の暑さを思い出す。

8dsc03861 ペナンの路地裏を歩いていると、鉄製のドアをよく見かける。実用一点張りの無骨なデザインに原色のものが多いが、なにしろ日差しが強く、色はすぐにあせてしまい、気温も湿度も高い地域なので、周囲の壁を含めてサビとカビに覆われ微妙な色合いになっている。

 写真のドア、右壁にある赤いシミはエビらしい。さらにその下を見れば、だいぶ薄れているが、波模様が描かれている。ちょっとシッポに元気がないが、赤いエビに波模様となれば「えびせん」。ということで、今回のタイトルは「えびせん壁」。

| | コメント (4)

2007/12/14

ビートル@ペナン

 ビートルの愛称で知られるワーゲンは、いまも世界中で活躍している。

8dsc03841 今年の夏、ペナンで見かけたのが写真のビートル。海外沿いの路上に停まっていたクルマは、これでもフロントバンパーにナンバープレートがついているが、ボディは、ごらんような状況。たぶん修理が終わり、塗装待ちなのだろう。前方に停まっているクルマもワーゲンで、この道端の奥に建つバラックが修理工場になっているらしい。

 鉄道のないペナンでは、移動手段はクルマとなり、朝晩の道路は渋滞するほどである。したがってクルマの数は多いが、マレーシア国産車であるプロトンに加えて、外車としてトヨタ、ホンダ、ヒュンダイなどの新車が多く、こういう古いクルマを見るのは実に珍しい。

| | コメント (2)

2007/08/19

ペナンのブルーマンション

 ペナン滞在も最終日になりましたので、最後に美しい写真を載せましょう。そして、これからペナン観光を予定している人に少し役立つ情報もお知らせします。

Dsc03935 ペナン旧市街の海岸近くに立つEaster&Oriental Hotelは、シンガポールのラッフルズホテルに匹敵する豪華ホテルです。その近くにあるのが、通称"The Blue Mansion"と呼ばれるこの家。元は中国系大富豪、東のロックフェラーと呼ばれたCheong Fatt Tze(チョンファツ)のペナンの家として19世紀末に作られましたが、その後は荒れ果てていたものを1991-1995にかけて修復し、2000年にユネスコの文化遺産保護アジアパシフィック最優秀プロジェクトに選ばれました。

 外観からも分かるように、この中国風の建物は外壁をキレイなブルーに塗られ、モザイク模様は陶器片によるもの、その構造は風水に従ったものです。建物の大きさは、部屋数38室、中庭7、窓数合計220に及ぶものになっています。

Dsc03927 現在、この家は一日2回(11時、3時、料金12RM)、英語によるガイドツアーが行われています。ツアーは、Cheong Fattの人物紹介からはじまり、この家の構造、室内・室外の装飾が説明されます。さらに、この家には、オーナーによるホームステイプログラム(16室)があり、本物のアジア文化遺産に泊まることができます。また結婚式やパーティー会場としても貸切ることが出来、映画の撮影も行われたそうです。

 この家およびホームステイプログラムの詳細は、Cheong Fatt Tze Mansionホームページで紹介されていますので、興味のある方はアクセスして下さい。なお建物内部は撮影禁止、屋外のみが撮影可となっています。

| | コメント (2) | トラックバック (0)