水辺散歩

2021/03/02

銀座の橋3

 銀座の橋2につづいて、昭和30年代の銀座地図。三吉橋の下には川があり、さらに縦横に走る都電路線の充実ぶりが目立つ。銀座周辺の主な橋に赤丸を追加すると下のようになり、水に囲まれていた銀座の輪郭が浮かび上がる。

Ginza3c

 じつは、この地図には制作年月日が記載されていないが、西銀座ショッピングセンターがあることから昭和33年以降、さらに今は高速都心環状線となっている京橋・銀座・汐留間がまだ川なので昭和37年以前となる。ということでこれを昭和30年代の銀座地図とした。もちろん昭和41年の住居表示変更で消えた築地の小田原町の名もある。

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2021/02/14

銀座の橋2

  以前、「銀座の橋」を書いたとき三島由紀夫「橋づくし」に登場する橋が全て分かる地図を探したが、これが意外に難しく三吉橋、築地橋などの名はあっても、それ以外の橋は地図上にあるが名前が記載されていなかった。しかし、その後入手した東京都都市計画図(昭和26年)中央区は全ての橋の名を載せている、それが下に載せた地図。赤丸をつけたのが橋づくしに登場する橋である。

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2010/12/12

銀座の橋

 昭和30年代の中央区の地図をみると、銀座は外堀、京橋川、築地川、三十間堀などの川に囲まれている。

5dsc01710 これらの川は、東京オリンピックやその後の開発をきっかけに高速道路や埋立地となり、そこに架けられていた橋も撤去された。数寄屋橋や三原橋など橋の名がつく交差点は、かつての橋の名残である。

 銀座の橋がまだ現役だったころの小説がある。「橋づくし」(三島由紀夫、昭和31年)は、築地川とその支流にかかる橋を舞台にした短編。当時の銀座の町とともに花柳界で暮らす人々が描かれている。

 橋づくしは、願かけの橋めぐりにまつわる話。

 陰暦八月十五日、満月の夜に七つの橋を願をかけながらめぐる、その間、話しかけても話かけられてもいけない、同じ橋を二度渡ってはいけない。その橋めぐりを行なうのは、芸者二人と料亭の娘とそこのお手伝いの四人だが、橋めぐりがすすむにつれて思わぬ出来事のため一人二人と脱落してしまう。はたして最後まで無事まわれるのは誰だろうか、またその願いはなんだろうかとなるが、それは本を読んでのお楽しみである。

 出発点は、築地川にかかる三つ又の橋である三吉橋(ここは二つの橋と数える)、そこから築地橋、入船橋、暁橋、堺橋となり、最後は備前橋。全行程1km程度のコース。

 さて実際に歩いてみよう。

 中央区役所前に立てば、正面にあるのが三つ又の橋である三吉橋。昭和通り側の橋のたもとに、三吉橋のいわれと三島由紀夫の橋づくしの一文とコースが記された記念碑がおかれている。(写真は三吉橋にある記念碑)

 ここを出発点にして築地橋・入船橋を渡るのだが、はるか下にかつての川を道路にした部分が廃墟のように横たわっていて、水辺の雰囲気を楽しむのは難しい。入船橋から先は築地川公園となる。その公園を横切るように構造物があるが、それに暁橋の名のプレートがついている。さらに公園内を進むとまた構造物、こちらには備前橋の名が読み取れる。途中にあるはずの堺橋だけは名前を示すものが見つけられなかったが、現在児童遊園地になっているあたりと思われる。

 このように、いまも橋づくしのコースをたどることはできる。しかし橋づくしが書かれた頃とはあまりに変化が大きい、それをどこまで想像力で補うかである。

  補足2021年2月14日

 以前の補足でリンクしていた内容がアクセスできなくなりましたので、それに代わる記事「銀座の橋2」を書きました。

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2010/11/22

第二回ふるほんばし終わりました

 「第二回ふるほんばし」無事終了しました。

5dsc01632 今回は三会場同時開催となり、参加する店もお客さんも幅広く、好天にもめぐまれ楽しい三日間となりました。

 深川東京モダン館は、古本+骨董(アンティーク)という今までありそうでなかった新たな会場となり。そら庵は、川べりのブックカフェという立地条件を生かしたなごみ系の古本喫茶になり。深川いっぷくは、似顔絵描きコーナー、橋めぐりツアー、そして出版社編集者を迎えてのトークショーというバラエティー豊かな会場になりました。さらに、資料館通りに開店した古本屋「しまぶっく」、アート系本が充実している「TOKYO BOOKS」もふるほんばしに参加しました。

 じんた堂が参加した深川いっぷくは、出店メンバーが古本オールスターズ状態。ドンベーブックス、脳天松屋、駄々猫舎、石英書房、東京セドリーヌ、Rainbow booksなど、いずれも各地古本イベントで活躍されている方々の箱が一箇所に集まるという、まるで夢のような古本屋モールが出現しました。これらの箱をみるだけでも十分ですが、しかも気に入った本を購入できたのです。私も5冊購入しました。

 今回のじんた堂はイベントを担当していましたので、あまり接客できませんでしたが、橋めぐりイベントに参加して頂いたお客さん、Blue Note Album Artを買っていただいたお客さん、和裁の本を買って頂いたお客さん、皆様本当にありがとうございました。そして、ふるほんばしに来ていただいた皆様ありがとうございました。

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2010/11/19

第二回ふるほんばし始まる

 第二回ふるほんばしが、本日から始まりました。

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 店主として参加されている店主さんを、深川いっぷくから深川東京モダン館へ案内した後、再び一緒に深川いっぷくへ。その途中、富岡八幡宮の前を横切ろうとしたら、参道を行き交う人の波をみかけました。

 今日は二の酉、参道を挟むように並んだ熊手を飾る店のあちこちから威勢の良い掛け声があがっていました。もう師走まで二週間を切ったのかと思うと、どこかあわただしい気分。

 さて、第二回ふるほんばしは、新たな古本メンバーを迎えて順調にスタート。明日は、橋めぐりミニツアーを開催します。天気予報では、朝まで雨だが昼前には晴れそうとのこと、参加をお待ちしています。

 告知

 11月20日深川いっぷくからの中継が予定されていますUstream番組「ピーマンTV」は、急逝されたノンフィクション作家・黒岩比佐子さんをしのぶ緊急追悼番組となります。工作舎、角川選書、講談社の編集担当者をむかえて黒岩さんについて語ります。

 ピーマンTVは、11月20日(土)午後7時、http://p-man.tv


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2010/11/17

清洲橋夜景

 清洲橋は、昭和3年に隅田川に初めて架けられました。橋の名は、日本橋中洲町と深川清澄町を結ぶことからそれぞれの町から一文字とり組み合わせて清洲橋。橋のデザインは、ドイツケルンにあった吊り橋を参考に行なわれました。

5dsc01166 永井荷風は、この橋が完成して数年後の様子を短編「深川の散歩」(昭和9年)に描いています。“清洲橋という鉄橋が中州から深川清住町の岸へかけられたのは、たしか昭和三年の春であろう”ではじまる文章は、その当時の清洲橋から見える川沿いの風景にくわえて、萬年橋、芭蕉庵跡、柾木稲荷や六間堀の様子を詳しく描いています。

 六間堀はすでに埋め立てられてありませんが、芭蕉記念館から萬年橋を通って清洲橋までの道は、まさに永井荷風が歩いた道と思われます。

 この清洲橋をふくめて深川北部の橋と名所をめぐる、第二回橋めぐりミニツアー北(清洲橋)コースを、11月20日(土)に開催します。集合は、清澄白河・資料館通りの「深川いっぷく」午後2時、当日飛び込み参加も歓迎、もちろん参加費は無料です。11月21日(日)は、南(永代橋)コースを開催します。

 橋めぐりの詳細は「ふるほんばし」ホームページをご参照ください。

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2010/11/12

新大橋夜景

 夜の隅田川テラス・・・

5dsc01165 上流に目を向ければライトアップされた新大橋が明るく輝き、ゆらゆらとわずかに波打つ暗い川面が鏡のように橋と周辺の光を映す。

 先日、隅田川沿いでドイツ人映像作家と出会ったが、その16ミリフィルムカメラのレンズは、下流の清洲橋でなく、上流にある新大橋に向けられていた。清洲橋は、ドイツケルンにある吊橋を参考に昭和3年に新たにかけられた橋である。深川清住と日本橋中洲を結ぶことから清洲橋となった。

 新大橋は、芭蕉も句をよんだ江戸時代からある橋だが、現在のものは昭和53年に架けられた現代的デザインの橋である。それが完成したときは、周りの風景から浮いているような印象だったが、その後できた最新建築に目が慣らされたのか、このごろは違和感が消えてきた。

 その映像作家は、”新大橋の三角形は美しい”と語っていた。たしかにこの三角形は、どこか力強く安定感があるように見える。この造形は、現代映像にぴったりなのかもしれない。

 第二回橋めぐりミニツアーを、ふるほんばしのホームページ・橋めぐりミニツアーで案内中です。

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2010/11/07

清洲橋夕景

 萬年橋近くの隅田川堤防上に小さな公園がある。

5dsc01554 正式には史跡展望園という芭蕉像が置かれている公園だが、ここは隅田川を眺める絶好の地。

 ちょうど隅田川の流れが、下流に向けてぐっと左に曲がり、再び右に曲がる地点、地図で見るとS字型の下側のふくらみの地点。この公園に立つと上流に新大橋、下流に清洲橋、さらに斜め後方に萬年橋と三つの橋が見える。

 ここは閉園が4時半と早いが、この時季は4時過ぎに、ビルの向こうに太陽が沈み始め夕暮れのなか黒々とした清洲橋のシルエットが見ることができる。

 第二回橋めぐりミニツアー北コース(11月20日)は、この地点の横にある「そら庵」にゴールします。第二回橋めぐりミニツアーについては、ふるほんばしのホームページ・橋めぐりミニツアーをご参照ください。

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2010/11/03

橋めぐりミニツアー:兄弟橋

 兄弟橋と書くと演歌のタイトルと間違われそうだが、本物の橋の話しである。
 
5dsc00734 以前、二重アーチの深川萬年橋を紹介したが、その正式な形式名はタイドアーチ。「東京再発見」(伊東孝、岩波新書)によれば、最初のタイドアーチは品川に架けられた八つ山橋だそうだが、この橋はもう無い。しかし、同形式の橋として秋葉原-御茶ノ水間にかかる鉄道橋を紹介している。昌平橋交差点上にかかる総武線の鉄橋である。

5dsc00491 昌平橋の上からみると、この鉄道橋は萬年橋とまったくそっくりで、兄弟といっても良いほどである。道路橋と鉄道橋には、第一回橋巡りツアーで立ち寄った大横川に架かる福寿橋に、汽車製造が1929年に製造したことを示す製造銘板が残されているように、設計・製造に重なる部分がある。

 さて11月20日・21日に開催を予定している第二回深川橋めぐりミニツアーでは、20日(土)の北(清洲橋)コースでこの萬年橋を訪れる。橋めぐりに興味のある方は、「ふるほんばし」ホームページ・橋めぐりミニツアーをご参照下さい。また、橋めぐりミニツアーに参加希望の方は、参加日(両日も可)・人数・氏名(家族などで参加の場合は代表者名)を記入のうえ、 ふるほんばし件名:橋めぐり宛てへメールでお申し込み下さい。

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2010/08/22

萬年橋

 小名木川が隅田川に接するところに架かる萬年橋は、二重アーチが美しい橋である。

5dsc00237 萬年橋は、江戸切絵図にもその名を見ることができる古い橋だが、現在のものは昭和5年11月に架けられた鋼鉄橋。大正14年に起きた関東大震災後の復興期に架けられた、いまも残る昭和初期橋梁の一つである。

 隅田川テラスからながめるアーチ姿も美しいが、橋の両側にある歩道から内部を見上げたときの鉄材の複雑な組み合わせは印象的。なめらかな曲線のように見えるアーチも、じつは短い直線の組み合わせで作られていることが分かる。

5dsc00230 この橋に立ったことがなくても、この橋付近の景色を見た方は多いはず。

 じつは、この橋は、数多くのTVドラマの水辺風景に登場している。近くに清洲橋があり、隅田川がゆるやかにカーブして景色に変化があり、しかも水上バスが時々通るなど、いかにも東京の水辺らしい雰囲気があふれている。それでいながら橋を通るクルマが少なく静かという、ロケに絶好の条件も揃っている。

 最近は、テラスからスカイツリーも見えるようになり、ますます魅力をましている。萬年橋の人気は、これからもつづきそうである。

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